韓経:【コラム】韓国の安保と雇用という二兎、防衛産業の改革で追える(2)

韓経:【コラム】韓国の安保と雇用という二兎、防衛産業の改革で追える(2)

2017年04月19日11時14分
[ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版]
comment
0
share
このエントリーをはてなブックマークに追加
mixi
  北朝鮮の脅威が強まっていることから北朝鮮に対する抑制力強化に向けた各種最先端兵器を導入する必要性が提起されている。米トランプ政府の在韓米軍防衛費の分担要求と戦時作戦権の早期回収が急流に乗る場合、大規模の新規投資が必要になるだろう。このような対内外の安保環境の変化は防衛産業の量的成長と共に国レベルで新しい雇用創出の機会になり得る。

  周辺諸国と戦争中であるイスラエルは、安保環境を防衛産業の発展に連携して雇用創出の機会にしてきた代表的な国だ。製造業内の防衛産業生産および雇用の割合はそれぞれ10.5%、14.3%(2014年)に達している。イスラエル政府は、防衛産業における輸出中心の雇用創出という戦略で2003年10.7%に達していた失業率を10年で5.9%に減らした。トランプ政府も数年間減らしてきた国防費の増額を通した防衛産業投資の拡大で内需景気の刺激と雇用創出を図っている。

  韓国は、資本集約、組み立て産業の特徴を見せている自動車・情報技術(IT)などがよく発達して防衛産業の発展に最適な産業構造を有している。優秀な教育システムも25%の研究開発(R&D)の高級人材を必要とする防衛産業の特性に適合している。そのうえ、確実な国防需要の基盤も備えており、供給・人材・需要の面ですべての条件を備えている。

  防衛産業の発展を通した雇用創出の効果を最大化するためには、数十年間固定化した各種積弊清算が急がれる。防衛産業における不正の原因と指摘されている情報の非対称性緩和と国防組織文化による個人的ネットワークの遮断、兵器事業の管理機能が見直される必要がある。また、政府R&D予算の14.3%に達しているR&Dシステムの画期的な改革と国防R&D予算の70%を占めている国防科学研究所(ADD)の機能見直しを通じて第4次産業革命をリードしなければならない。数十年間維持してきた物資指定および原価補償の縮小を通じて反市場的寡占の弊害を減らし、輸出を考慮した開発政策で企業の自主的な投資と輸出産業化を誘導しなければならない。

  産業研究院によると、韓国は全体の企業数の92.6%を占める中小企業の生産割合が20%に過ぎない一方、大企業は全体生産の80%を占める非常に奇形的な構造だ。製造業の場合、中小企業の生産割合が60%だ。政府はその間、中小企業の育成を推進しており、特に防衛産業は政府の介入が最も顕著に行われている分野だ。防衛産業は、組み立て産業の特性によって部品が競争力の要諦であるにもかかわらず、部品生産における中小企業の発展はむしろ大きく後れを取っているという点はアイロニーだ。

  中小企業および産業競争力の強化のためには兵器体系の開発初期段階から部品のアウトソーシングや競争システムの拡大、R&Dと部品の国産化、輸入折衝交易の強化政策を通じてベンチャー・中小企業の生産割合を50%達成、700個の新たな雇用創出など画期的な政策パラダイムの転換が必要だ。青瓦台(チョンワデ、大統領府)の防衛産業秘書官制の新設、防衛事業庁の独立性と政策開発機能の強化による地位の向上、民・軍統合的第4次産業革命のけん引に向けた政府ガバナンス構造の画期的な改善なども切実だ。

  新政府が積弊解消とともに産業競争力強化を中心に政策を順調に推進する場合、5年以内に新規雇用は最大5万人、R&D高級人材は1万人以上の創出が可能であるものと見られる。この規模は現在の造船産業の構造調整によって発生した失業者数とほぼ同水準だ。

  アン・ヨンス/産業研究院上席研究委員

韓経:【コラム】韓国の安保と雇用という二兎、防衛産業の改革で追える(1)
【今日の感想】この記事を読んで・・・
興味深い
悲しい
すっきり
腹立つ
役に立つ

今日のイチオシ記事