【中央時評】韓国が北朝鮮を追い抜いていた理由(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2017.03.23 16:52
北朝鮮の経済に関して正すべき常識の一つは、1人当たり国民所得で韓国が北朝鮮を追い抜いた時が1974年ということだ。これは間違っている。社会主義の統計は大げさなものが多い。ソウル大学経済学科のキム・ビョンヨン教授(筆者)、統一研究院のキム・ソクジン研究委員、ソウル大学経済学科イ・グン教授がバブル統計を修正して北朝鮮の成長率を改めて推定した結果、韓国はすでに68年に北朝鮮より豊かになり始めた。この推定値は、金日成(キム・イルソン)主席自らが65年に行った演説で「ここ数年間、北朝鮮の1人当たり所得が増加していない」と述べた事実とも一脈相通じる。
68年から韓国と北朝鮮の運命が変わった最も重要な理由は、リーダーシップの差にあった。韓国は市場経済制度を採択した。しかし、低開発国では市場制度がうまく働きにくい。財産権がちゃんと守られず、信頼不足で取り引きの成立が難しいうえに、情報が足りなくて事業をどうすればいいか分からない場合が多い。また、腐敗が深刻であるため、企業の不確実性がとても大きい。この問題は市場自らが解決することは難しいため、結局政治的リーダーシップがこの空白を埋める必要がある。