【時論】今は最後のチャンスを生かすべき=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2016.12.06 10:55
結局、政治的合意による難局収拾は遠ざかり、辛うじて法的手続きによる弾劾の可能性が大きくなった。どのみち退くしか道のない朴槿恵(パク・クネ)大統領が退陣の意思を明らかにしているうえ、政局の主導権は国会で多数を占めている野党にあった。私はこのような構図を活用して朴大統領が形式的に国の「表面枠」を描きつつも、野党が国政の「中身」を占めて事態を収拾していくことを期待した。その絶妙な妥協策が国会推薦首相案だった。ところが野党はどうしようというつもりなのか、これを迷うことなく拒絶し、大きく歓呼されることもなくただ広場デモに寄りかかるばかりだった。今や政局はより一層厳しく進んでいくものと見られる。
どうせ弾劾になれば朴大統領は法的対応を経ざるを得ないだろう。弾劾以降、野党は黄教安(ファン・ギョアン)代行体制を無力化させるために「ろうそく民心」だけに寄りかかる腹づもりだろうし、窮地に追い込まれた与党議員は黄教安代行体制に一縷の望みを見出し、政治的生存を図ろうとするかもしれない。どれも哀れで情けない体たらくだ。上訴や義兵や蜂起やデモがいくら勢いよくても、それに対応する政治家による団結した努力・戦略の不在にともなう亡国と破局をすでにわれわれは経験している。その時、政治家は何の対策も出すことができず、権力争いにばかり呆けていた。今でも全く変わらない。私は次のような理由でこの難局が政治的妥協と合意で克服されなければなければならないと考えている。