韓米FTA破棄論、いつでも浮上の可能性…交渉回避戦略には限界
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2017.09.08 14:18
韓米自由貿易協定(FTA)をめぐる米国内の雰囲気が急変した。トランプ大統領が「破棄論」を持ち出し、波紋が広がるかに見えたが、その後すぐに落ち着いた。これに対し政府は特に反応を見せなかった。今回の破棄論は米国メディアの報道を中心に展開し、米国側からの公式通知はなかったからだ。「さまざまな可能性を念頭に置いて、落ち着いて堂々と対応していく予定」という従来の公式立場を維持している。その一方で安堵する雰囲気も見える。
米国内の「破棄反対」世論のため、トランプ大統領が破棄の立場から一歩後退したとみられる。特に北朝鮮の6回目の核実験が韓米FTAをめぐるトランプ大統領の強硬論にブレーキをかけたという分析が出ている。ソン・テユン延世大経済学部教授は「韓半島(朝鮮半島)の地政学的リスクが高まった状況での韓米FTA破棄は韓米同盟にマイナスの影響を及ぼすという米国議会と外交・安保専門家の主張に、トランプ大統領が一歩後退したようだ」と述べた。