【取材日記】「夕方はあるのに夕食がない」 韓国労働者のため息

【取材日記】「夕方はあるのに夕食がない」 韓国労働者のため息

2018年06月12日15時07分
[ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]
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  11日、韓国雇用労働部が「労働時間短縮ガイド」を出した。改正された法適用日が20日を切った時点だ。産業現場の叫びを考えれば、今からでもガイドラインが提示されたのは幸いだ。金栄珠(キム・ヨンジュ)雇用部長官が外遊途中に「大企業と系列会社は十分に準備が整っている」とし、ゆったりと構えている反応を見せていた時さえ、企業と労働者はどういうものかも分からなかった。

  ところが、なぜこのように政府は混乱に鈍感なのだろうか。政策はなぜこれほどに動きが鈍いのだろうか。さらに、労働時間短縮は2015年9月15日に労使政が署名した「労働市場構造改善のための社会的大妥協」に明示された事案だ。当時の合意文には「週あたり52時間に短縮」と指摘されている。さらに「労使が自律的に勤労時間制度を運営」「弾力勤労時間制の単位期間(現在は就業規則にあれば2週、労使が合意すれば1カ月)は1カ月(就業規則)、6カ月(労使合意)で適用」「裁量勤労対象業務調整」「休暇減少促進」のような具体的な混乱防止策にまで合意した。

  政府は今になって弾力勤労制に対して「単位期間を増やす余地があるか調査しなければならない」(金栄珠長官)と言って傍観している。法は施行されるのに、今になって調査するというのは政府が取る態度としてどうなのか。その上、労使自律は法でむしろ封鎖された。労使が合意しても、仕事をこれ以上することができないようにしたのだ。生産性を心配する企業や月給袋が薄くなる勤労者は眼中にない感じだ。「夕方はあるのに夕食がない」という皮肉まで出てくる始末だ。

  労使政合意以降、すでに3年が過ぎた。準備時間としては充分だった。当時、雇用部は勤労時間短縮に伴う対策づくりに忙しかった。だが、いつからかそのような動きがすべて消えた。これまで労使政大妥協に関連した公職者は積弊で退けられて政策の連続性まで断絶した。今年に入ってやった仕事は「休日に勤労を禁ずる方案」を国会に提出して労使から袋叩きに遭った。

  ガイドラインは出したが完成版でもない。バスのような業種別の混乱に対しては関係部署間で協議中だ。労働者の削減される賃金は生産性向上で保全しなければならないが、そのような対策もない。賃金を成果や生産性ではない「時間」で策定する慣行を踏んでいく仕方ない現象だ。

  今からでも遅くない。3年前の労使政大妥協をもう一度振り返ってみよ。解決方向が記されている。法が通過してからやっと慌てるような政府を見守る産業現場のため息がさらに深くなる前に。

  キム・キチャン/雇用労働上級記者
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