【取材日記】新年から警告音相次ぐ韓国の自動車業界

【取材日記】新年から警告音相次ぐ韓国の自動車業界

2017年01月31日08時56分
[ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]
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  「警告音」が再度鳴った。旧正月連休直前に発表した現代(ヒョンデ)自動車の年間業績の話だ。現代自動車は25日に昨年売り上げ93兆6490億ウォン(約9兆693億円)、営業利益5兆1935億ウォンの実績を上げたと発表した。数値だけではわかりにくいが、流れを見ると見通しは暗い。どれだけよい商売をしたのかを示す営業利益は2012年に8兆3269億ウォンを記録してから5年連続減少した。営業利益率は前年同期比1.4ポイント下落の5.5%を記録した。1000ウォン売って55ウォンを残したのだ。2015年基準でBMWの10.4%、トヨタの10.0%の半分水準だ。内需市場のシェアは36%まで落ちた。

  警告音は別のところでも鳴った。韓国自動車産業協会が30日に明らかにしたところによると、昨年の韓国の自動車生産台数は422万8509台で前年より7.2%減少した。6年来の最低水準だ。これに対し海外生産は465万2787台で5.5%増え、国内生産を上回った。強硬な労組のため国内市場の魅力が落ちている。こうした状況でも現代自動車労組は構わずに既得権確保に乗り出した。労組は最近会社が非組合員である課長~部長クラスの幹部社員に非常経営にともなう賃金据え置きを通知したことに対し、27日に「賃金据え置きは今年の賃金交渉を控えた策略だ。組合員の賃金据え置きはありえない」と主張した。

  問題はなかなか「突破口」が見られないことだ。今年の世界の自動車市場は1.9%成長すると予想される。2008年の金融危機以降で最も低い成長だ。新興国市場は回復の兆しがみられない。トランプ米大統領は「保護貿易主義」で障壁を上げている。それでも未来成長を担保する研究開発に思い切った投資をするわけでもない。現代自動車は昨年研究開発に4兆ウォンを投資した。トヨタの11兆ウォン、フォルクスワーゲンの16兆ウォンのように競合メーカーに大きく及ばない。内需不振に陥った現代自動車を救い出す妙策もみられない。「未来はさらに厳しいだろう」という見通しが出てくる理由だ。

  自動車は半導体に劣らない韓国の産業の大黒柱だ。特に生産誘発効果が大きく、韓国の雇用と輸出で占める割合が15%に達する。そうした自動車が絶えず警告音が鳴る非常状況に置かれた。

  現代自動車自ら国内シェアを失った原因から再び点検し、消費者の信頼を取り戻さなければならない。競合メーカーだけでなく、IT企業と協業して「オープンイノベーション(開放型革新)」に飛び込むグローバル自動車業界にも学ばなければならない。労組の姿勢変化も必要だ。熱いお湯の中のカエルも最初か「熱い」とは言わない。危機に気後れする必要はないが寛容になってもならない。

  キム・ギファン産業部記者
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