韓国政府高位関係者は２２日、金正日（キム・ジョンイル、６２）北朝鮮国防委員長の後継問題について「すでにその時がきている」と話した。 誰が後継者になるかについて「金正男（キム・ジョンナム、３３、成恵琳との間に生まれた長男）ではない」とし「金日成（キム・イルソン）、金正日に続いて３代目が世襲されるかはよく分からない」とした。

北朝鮮事情に詳しいこの関係者の話は、政府関係者が伝える金正日の後継問題のコメントととしては初めてだ。 また、政府が北朝鮮の権力継承の兆しを比較的具体的に把握しており、継承対象の情報もつかんでいることを示すものだ。



最大の関心は、誰が後継者に選ばれるかということだ。 一時有力な後継者といわれた金正男は、後継者らしからぬ生活が問題となり、さらに０１年５月には偽造旅券を使って日本に密入国し、発覚して国際的な非難を浴びたため、金委員長の信用を失ったといわれている。

そして現在有力候補に浮上している人物が、金正哲（キム・ジョンチョル、２３）だ。 金委員長と高英姫（コ・ヨンヒ）との間に生まれた２男１女のうち、長男の正哲は後継者としてはまだ年齢が若いものの、金正日の寵愛を受けていると関係当局はみている。

あるいは父子世襲が行われない可能性も考えられる。 しかし候補として最も有力だった張成沢（チャン・ソンテック、５８、金正日の妹婿）労働党組織指導部第１副部長の粛清説が飛び交うなど、可能性は不透明だ。