【コラム】「愚かな政治は刑罰で脅し、最悪の政治は国民と争う」=韓国(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2019.02.14 10:39
「最も良い政治は国民の心に沿うことで、その次が国民を利益に導く政治だ。3番目は道徳で説く。4番目の良くない政治が刑罰で怖がらせ、5番目の最悪の政治は国民と争うことだ」。
2000年前に史馬遷という歴史学者が、当時までの1000年間の中国王国の興亡盛衰を振り返って出した結論だ。司馬遷の歴史書物『史記』は計170編。ほとんど最後の169編の貨殖列伝に「良い政治論」と名づけてもよさそうな26字の漢字がある。この26字を国民大学の洪性傑(ホン・ソンゴル)教授がこのようにねちっこく訳した。
文在寅(ムン・ジェイン)大統領の1年9カ月を振り返ると、初期を除いて3番目、4番目、5回目の政治が支配的だったようだ。言葉では道徳を説教し、手足では刑罰で脅し、最近の3カ月間は全身で国民と争っているからだ。そろそろ文大統領は、2017年5月10日の就任式で述べた「私は国民全員の大統領になる。私を支持しない一人ひとりも私の国民、私たちの国民として仕える(国民一致)」、「野党は国政運営のパートナー、対話を定例化して随時会う(野党尊重)」、「全国的に幅広く人を登用する。私に対する支持とは関係なく人材を丁重に迎えて仕事を任せる(人事不偏不党)」という偉大な演説の初心に戻らなければいけない。国民一致、野党尊重、人事不偏不党が文大統領の脱出口だ。