【コラム】金正恩の春
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2017.02.27 09:20
数日後には3月だ。暖かい春の雰囲気が北朝鮮に広がるには4月までは待たなければいけない。金正恩(キム・ジョンウン)労働党委員長はこの春をどのように迎えるのだろうか。今年の「新年の辞」で過去にしなかった自己批判をした後、この2カ月間は残忍な独裁者の姿を見せた。
執権初期の権力安定化に最も貢献した金元弘(キム・ウォンホン)国家保衛相(韓国の国家情報院長に該当)を解任し、新型中距離弾道ミサイル(IRBM)を発射した。また異母兄の金正男(キム・ジョンナム)氏を暗殺した状況までが表れている。
金正恩委員長のブレーキのない暴走はどこまで続くのだろうか。世代交代レベルで父・金正日(キム・ジョンイル)総書記の人たちを退かせるまでは金正恩委員長の暴走は続くと予想される。金正日総書記もそうだった。父の金日成(キム・イルソン)主席の人物だった金東奎(キム・ドンギュ)国家副主席(1915-80)らを粛清し、アウン・サン廟爆破事件(1983年)、KAL爆破事件(1987年)などを起こさせた。権力とはそういうものであるようだ。金正恩委員長の次のターゲットは誰になるのか。金英哲(キム・ヨンチョル)党統一戦線部長が有力だ。金英哲部長は「金正日総書記の人物」として2009年に人民軍偵察総局長に任命され、金総書記の愛情を受けてきた。偵察総局は各種対南・海外工作業務を総括し、金正男氏暗殺の背後と見なされて注目を集めているところだ。金英哲部長は2010年の韓国哨戒艦「天安」・延坪島(ヨンピョンド)挑発を主導して勢力を見せ、現在、党中央委員会副委員長などを兼ねている。党序列12位だ。