【時視各角】真夏の夜の夢想、文大統領の「東アジア鉄道共同体」
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2018.08.21 11:18
15日の光復節(日本による植民地支配からの解放記念日)に文在寅(ムン・ジェイン)韓国大統領が語った構想は大胆で華やかだった。「東アジア鉄道共同体」をつくり、これをエネルギー・経済共同体へと発展させた後、「北東アジア多者安全保障体制」に発展させるという夢だった。文大統領が自ら明らかにしたように「欧州石炭鉄鋼共同体(ECSC)」がモデルだ。
では、ECSCが欧州連合(EU)に発展したように、鉄道共同体も韓国の生命を守る多者安全保障体制に進化するのだろうか。残念ながらその可能性はほとんどないと考えられる。日米まで加わる鉄道共同体をつくるのも難しいが、たとえ実現するとしても多者安全保障体制まで眺めるのは事情を知らない真夏の夜の夢想だ。南北と中国・ロシアの鉄道をつなごうというのは昨日今日の話ではない。金大中(キム・デジュン)政権以降、盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権、朴槿恵(パク・クネ)政権でも「平和繁栄政策」「ユーラシア・イニシアチブ」などという名のもとで似た事業が取り上げられた。