【時論】カダフィ没落と金正日(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2011.08.26 17:32
しかし中国も国際社会を指導する強大国として、無条件に北朝鮮の肩を持つのは難しいはずだ。 北朝鮮を人権じゅうりんと経済失敗の地獄にした独裁王朝に対し、2400万人の北朝鮮住民が反旗を翻すことになるだろう。 したがって北朝鮮住民の民主化運動を大韓民国と国際社会が積極的に支援しなければならない。 食糧支援よりも重要なのが、北朝鮮社会に自由民主化の風を起こすことだ。 コンドリーザ・ライス元米国務長官はラジオ送信塔を設置することを主張した。 ビラをはじめ、インターネット、ツイッター、SNSなど、さまざまな方法で民主化の大勢を浸透させ、北朝鮮住民の意識を変化させなければならない。 中国延辺で韓国同胞が毎日、韓国のKBS(韓国放送公社)、MBC(文化放送)を視聴しているが、北朝鮮住民が見られない理由はない。
金正日はカダフィ以上の国際テロ犯だ。 金正日は1968年の青瓦台(チョンワデ、大統領府)奇襲未遂、江陵三陟武装共産軍侵入、1978年の板門店(パンムンジョム)斧蛮行、1983年のアウンサン爆破テロ(ラングーン事件)を起こした。 しかし国内の従北勢力は北朝鮮の3代世襲独裁体制と野蛮な武力挑発に沈黙している。 チュニジアのベンアリ独裁政権は29年、エジプトのムバラクは30年、リビアのカダフィは42年で崩れたが、北朝鮮は66年間も長期独裁が続いている。 レーニンもスターリンも毛沢東もしなかった3代世襲を強行している。 北朝鮮住民は言論の自由が遮断され、飢えで死亡し、体制に不満を持った者は公開銃殺されている。 にもかかわらず野党と従北勢力は北朝鮮の民主化や人権には何ら批判もせず、太陽(包容)政策の復活と無条件の対北朝鮮支援を扇動している。 北朝鮮は住民の自由と人権を抑圧する先軍政治と3代世襲独裁体制をあきらめて改革・開放の道に向かわなければならない。 これを拒否すれば、カダフィのような没落を迎えることになるのが歴史の流れであるからだ。
チェ・ミョンサン仁荷(インハ)大政治外交学科招待教授
【時論】カダフィ没落と金正日(1)