アベノミクスが起こした金融市場の魔女、円キャリートレードが円安をあおる(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2014.01.06 10:03
円安が激しくなるほど日米の銀行にとってはともに利益となる。円が借り入れた時点より返した時点でさらに下がっていれば、日系銀行は同じドル資金でより多くの円に換金できる。日系銀行が得る為替差益はそれだけ大きくなる。また、米国系銀行とヘッジファンドは円キャリーのおかげでニューヨークやロンドンの資金市場よりはるかに安い資金の供給を受けられる。国際決済銀行(BIS)エコノミストの服部正純氏が最近報告書で「円キャリーに参加した日米の都市銀行とヘッジファンドが円安のため事実上神聖同盟を結んでいる状態」と寸評するほどだ。
ウォール街の専門家らは米ドル基準で円が110円台まで落ちるとみている。これは円キャリーの影響を考慮していない予測だ。ロイターは専門家の話として、「円キャリーが増えるほど円は予想よりさらに多く落ちることになる」とした。円が110円台よりさらに下がる可能性があるという話だ。