【コラム】塩野七生の「絶好のチャンス」(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2014.09.18 10:33
寄稿は「朝日の告白は対処のやり方しだいで絶好のチャンスに変わることができる。…特に米国の空気の流れを変える好機にできるか否かは、国政担当者、メディアをはじめとする日本人全体が膿を絞り出す勇気があるかどうかにかかっている」とした。塩野が心酔したマキアヴェッリを思い出す。マキアヴェッリの主要な言語は機会と決断だ。
絶好のチャンスには前提条件が必要だ。吉田発言の影響力が圧倒的でなければならない。それは良心の宣言として注目を浴びた。しかし韓国社会の関心は長く続かなかった。慰安婦女性の相次ぐ暴露のためだ。おばあさんの肉声陳述は威力的だ。吉田の証言より決定的だった。朝日の誤報騒動の波紋は制限的だ。吉田証言が抜けても事実は堅固だ。「強制動員」の真実はもつれない。絶好の条件は満たされない。膿を絞り出す勇気も作動しにくい。