金大中元大統領のほかにもう1人…「韓国生まれの受賞者」2人記録(2)
ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版2014.10.12 11:23
デュポンのジャクソン研究所で働いた彼は67年に別の実験をしていて偶然に「クラウンエーテル」という新しい有機化合物を発見する。ペダーセンはこの有機化合物が酸素原子1個が炭素原子2個に挟まれている形態で円形に配列されていることからクラウンエーテルという名前を付けたという。特定の原子を錠前に鍵が合うように引き寄せる点からクラウンエーテルは酵素のような他の生化学的物質が複雑に遂行する作業を比較的簡単にまねることができる。そこで科学者はクラウンエーテルの発見に敬服し、体内ナトリウム・カリウム運搬原理などの製薬研究、大気中で放射性ストロンチウムを除去できる環境技術研究などに役立つものと判断した。
ペダーセンは69年にデュポンでの42年間の勤務を終え定年退職したが、彼の研究に基づいて後続研究をしたドナルド・クラム、ジャン・マリー・レーンとともにクラウンエーテルを発見してから20年ぶりの87年にノーベル化学賞を共同受賞した。83歳の高齢にがん闘病で健康が悪化していたが彼はニュージャージーの自宅からスウェーデン・ストックホルムまで飛んで行き賞を受け取った。ペダーセンは受賞の感想として「商業性がないように見える研究に対しても9年間も望む研究をさせてくれたデュポンの経営陣に感謝する」と話した。