先週末、ＳＫハイニックス工場を見学する機会があった。今年史上最高の実績を反映するように、工場のあちこちから活力があふれていた。世界最大規模の半導体工場の骨組みをほぼ備えている。ソウルから永東（ヨンドン）高速道路を経由して利川ハイニックス工場を通り過ぎると、左側に大型クレーン数十台が立ち並んでいるその建物だ。長さ３３３メートル、幅１６０メートル、建物面積が国際規格サッカー場７．５個分に達する規模だ。この巨大な工場を完工するのに１４カ月しかかからない。コンクリート柱をあらかじめ工場で作ってきて組み立てるＰＣ（Ｐｒｅｃａｓｔ　Ｃｏｎｃｒｅｔｅ）工法で施工するためだ。現場関係者は「費用的には少しかさむが、市場先行獲得効果が重要な半導体工場の特性上、工期を４カ月程度操り上げるためにこの方法を選択した」と説明した。この工場が完工すれば５５兆ウォンの生産誘発効果と１８兆ウォンの付加価値誘発効果が期待できるという。ＳＫグループはこの工場に１５兆ウォンを注ぎ込む。グループの未来をかけた崔泰源（チェ・テウォン）会長の果敢な投資だ。職員の努力に企業家精神が融合した真の復活を準備しているのだ。

韓国の製造業が総体的な危機を迎えている。エッジの利いた解決法もみられない。このような状況でハイニックスの復活過程は韓国経済が進む道を示している。ＫＡＩＳＴ（韓国科学技術院）のキョン・ジョンミン教授はハイニックス海外売却を反対した代表的人物だ。キョン教授は反対論理をこのように説明した。

「ハイニックスを外国企業に売って代金を受け取ったとしましょう。そのお金で何の事業をするのですか。靴産業ですか？　映画やレジャー産業ですか？　この国の理工系を目指す若者たちが働ける場所があるべきです。国家の未来戦略産業として、半導体の他にどのような事業をするのですか」

チョン・チョルグン論説委員


【時視各角】復活したハイニックス、誰が生かしたか＝韓国（１）