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涙の中で南北離散家族が対面…母親と息子の60年ぶりの抱擁(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2018.08.21 09:10
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20日午後3時、江原道高城(カンウォンド・コソン)の金剛山(クムガンサン)ホテル2階の宴会場は一瞬にして涙の海に変わった。あちこちから大小のむせび泣きや号泣が響いた。南北離散家族が初日対面日程で会う席だった。「同胞の皆さん~兄弟の皆さん~このように出会えてうれしいです」という北朝鮮歌が始まった時は、しばらくはウキウキとした雰囲気だった。だがそれも何分も続かなかった。

およそ60年間、叫んでもその返事を聞くことができなかった息子はいつのまにか喜寿を過ぎて母親の懐に抱かれた。戦争の折に別れた南側のイ・グムソムさん(92)は北側の息子イ・サンチョルさん(71)を見るや「サンチョルや」と呼んで腕を大きく広げ、抱き合った親子は嗚咽した。サンチョルさんは母親に父親の写真を見せて「父の姿です。お母さん」と言って涙を爆発させた。イ・グムソムさんは戦争の際、家族と避難する途中で夫と息子サンチョルさんと生き別れ、その苦しみに耐え抜いてきた。

 
ユ・グァンシクさん(89)の表情には悔恨がいっぱいだった。彼はこの日、生まれたことすら知らなかった67歳の娘(ヨンオクさん)と初めて対面した。ユさんは新婚だった1951年1月4日の後退の時に妻と別れたが、妻が妊娠していた事実を知らずにいた。今回の対面が進められる過程で娘の「存在」を知るようになった。ユさんは娘の前で一生懸命涙をこらえていたが、娘は初めて見た父親に対する感情を滝のようにあふれる涙で隠すことができなかった。

金剛山ホテルの対面会場は始まったばかりはぎこちない雰囲気が漂っていた。南側家族が先に動いて北側家族が座っているテーブルに近付くと、ややよそよそしさがあった。姉と妹が互いに尊敬語を話したりした。それぞれ違う体制で、それぞれ違う時間を生きてきた間隙だった。しかし、対話が続き、ぎこちなさはいつのまにか抱擁に変わった。宴会場の床でクンジョル(韓国式の最上級の挨拶)をする光景も見られた。それから長くは経たないうちに各テーブルから嗚咽とむせび泣きが聞こえるようになった。スピーカーを通じて流れ出る北朝鮮の歌は家族の泣き声にかき消された。

娘と婿を連れて対面場を訪れたソン・ヨンブさん(92)は北側の親族に会った後、意識を失って医療スタッフによって外に運ばれた。政府当局者は「離散家族の対面対象者があまりにも高齢である上、感情を制御することができず、行事のたびに気絶するケースがある」とし「今回も万一の場合に備えて救急車と医療スタッフが共に待機していた」と伝えた。


涙の中で南北離散家族が対面…母親と息子の60年ぶりの抱擁(2)

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    涙の中で南北離散家族が対面…母親と息子の60年ぶりの抱擁(1)

    2018.08.21 09:10
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    第21回南北離散家族団体対面行事が20日、2年10カ月ぶりに江原道高城の金剛山ホテルで開かれた。この日、高齢の親は北に置いてきた子どもと再会した。写真は、南側のイ・グムソムさん(92、左)が北側の息子イ・サンチョルさん(71)に会った様子。(写真=共同取材団)
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