【コラム】政治の危機、経済の危機=韓国(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2016.05.27 09:40
こうした構造改革が重要なのは生産性のためだ。生産性は将来の経済成長を担保する最も重要な要因となる。GDPは大きく労働と資本、生産性で構成される。このうち労働に期待できるものは特にない。来年から生産可能人口が減少するからだ。韓国開発研究院(KDI)は5年後からは労働がむしろ成長を阻害すると予想している。資本に期待できるものもあまりない。5年後から資本の成長寄与度も急落する。結局、残るのは生産性だけだ。さらに生産性は改善の余地が大きい。米国の半分ほどだ。日本と経済協力開発機構(OECD)の平均も大きく下回る。構造改革に成功すれば、今後も2-3%の成長は十分に可能ということだ。日本化の懸念も弱まる。
構造改革の最も重要な成功条件は日本で見られるように強力な政治リーダーシップだ。改革は必然的に階層間、世代間の葛藤を伴う。改革の被害者である既得権層の反発は特に激しい。これを乗り越えて改革に成功するためには、国民に改革の正当性を積極的に説得する必要がある。適切な時期に直ちに実行に移す決断力も求められる。日本はこうしたリーダーシップが不足したため構造改革に失敗した。