【コラム】勢力化された反体制情緒と民主共同体=韓国(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2013.09.16 14:09
1960年代から推進された権威主義体制の近代化努力は産業化に成功し、民主化の旗の下で広まった反体制運動に押されて87年の民主化にいたるまでの過程は、私たち記憶にまだ生々しく残っている。ただ、あれから26年が過ぎた今、明確に認識される2つの側面があるなら、一つは、87年の民主化抗争と成功は大韓民国の民主憲政を回復しようという改革の努力であり、国家体制に対する革命の試みではなかったというものだ。もう一つは、87年の民主化成功の興奮の中で大韓民国は今後、87年体制に対する革命的変化を企てる反体制勢力にどう対処するのかについて特別な考えや議論がなかったということだ。
2008年に始まった世界的な金融大乱と経済不況は、韓国でも雇用や福祉など民生経済の悪化と貧富の差の広がりで資本主義市場経済に対する不信という理念的な流れと交わり、反体制活動の新たな弾みを提供した。さらに核兵器の脅威を前面に出した北朝鮮の強硬姿勢は、国民に戦争の可能性を深く意識させた。こうした中で生じた李石基内乱陰謀事件は、大韓民国の安保と民主政治の健全性は確実かという疑問を提起する契機となった。別の見方をすれば、適切な時期に決して避けてはならない課題が、私たちの民主共同体に与えられたのだ。