【中央時評】尋常でない北朝鮮、当惑する韓国(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2015.06.01 14:50
レディー・アストアがスターリンに尋ねた。「粛清と処刑をいつやめるのか」と。スターリンは答えた。「必要がなくなる時まで」継続するという。スターリンの狂気と粛清が始まったのは1934年。彼が統治した53年までソ連共産党の最高権力エリートである政治局員の70%以上が処刑された。ソ連の産業化と軍事力のために自分の権力に挑戦する者はどこの誰であっても許さなかった。個人の尊厳のようなものはこの上なく贅沢なものだった。彼の恐怖政治は結局、ソ連を人間「殺戮堤防(slaughter bank)」に変貌させた。
いま北朝鮮が人間殺戮堤防に変貌しているという報道だ。スターリンの亡霊を思い出させる粛清と処刑が強行されているからだ。金正恩が権力ナンバー2だった叔母の夫・張成沢(チャン・ソンテク)を処刑したのは2013年12月。今はもう軍序列2位の玄永哲(ヒョン・ヨンチョル)人民武力部長まで粛清、処刑(?)したという報道だ。国家情報院の発表によると、今年だけでも15人の幹部が処刑され、金正恩(キム・ジョンウン)執権後の過去3年間に処刑された人物は70人にのぼるという。恐怖政治の素顔を見せている。