【時視各角】文大統領、顔赤らめて語調高めるべき
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2018.04.02 14:52
延世(ヨンセ)大学の文正仁(ムン・ジョンイン)教授が数日前、「北朝鮮が非核化のための具体的な動きを見せれば韓国政府が中国・米国と制裁委員会に緩和要請をすることができるだろう」と述べたが、筆者は「非核化に具体性がなければ国際制裁を一層強化するべきだ」とあまのじゃくに解釈した。今は金正恩(キム・ジョンウン)への甘い一言よりも本当の厳しさを示す時だ。文教授は過去、「韓米同盟が壊れても戦争は防がなければならない」などという軽率で無責任に聞こえる言葉で韓国社会を混乱させたことがあった。4月27日、板門店(パンムンジョム)で金正恩との会談を準備している文在寅(ムン・ジェイン)大統領はこのような文正仁教授の発言を深刻に受け取らないでもらいたい。
その代わり、文大統領はいわゆる進歩政治勢力の代弁者としてではなく、大韓民国5000万人の国民の自尊と利益を守る国家代表として、金正恩に対して顔を赤らめ語調を高める覚悟で臨まなければならない。2018年、板門店で対座する2人の指導者は2000年金大中(キム・デジュン)-金正日(キム・ジョンイル)、2007年盧武鉉(ノ・ムヒョン)-金正日の時とは違い、北朝鮮の核兵器を核心的な議題に据えることになる。以前2回の会談で、金正日は「核問題は韓国とは関係ない。米国の問題」と主張し、韓国側の大統領が沈黙した。今回は文大統領が確固たる立場を明らかにしなければならない状況だ。
心配になる点は、文大統領のやや紛らわしい北核認識だ。大統領は「北朝鮮核開発は体制の安全保証を受けるためのもの」(2017年9月14日、CNN放送)と述べた。その後「北朝鮮の核とミサイルに脅威を感じているのは韓国も同じだ。韓半島(朝鮮半島)非核化は決して譲歩できない我々の基本立場」(2018年1月10日記者会見)と述べた。北核を理解するということなのか、容認しないということなのか、メッセージが曖昧だ。曖昧さは談判力を損なわせる。