【社説】鼻血戦略が飛び交う中で韓米不通に心配が先に立つ

【社説】鼻血戦略が飛び交う中で韓米不通に心配が先に立つ

2018年02月02日09時39分
[ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]
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  駐韓米国大使に内定していたビクター・チャ氏の落馬を契機に「鼻血戦略(bloody nose strike)」を深刻に検討しているトランプ政府の実状が赤裸々になった。韓半島(朝鮮半島)内武力衝突時、残酷な被害を受けることになる韓国としては考えることだけでもぞっとする状況だ。

  フィナンシャル・タイムズ(FT)によると、チャ氏の落馬は北朝鮮に対する先制攻撃時、韓国内米国人を退避させる準備ができているかとの質問に懐疑的な反応を見せたためだという。「非戦闘員の疎開作戦(NEO)」と呼ばれるこの作戦は、トランプ政府が検討中である「鼻血戦略」を始める前に必ず終えなければならない。それとも韓国に滞留している23万人の米国人も被害を受けるほかはない。結局、疎開作戦を準備するかという質問は北朝鮮に対する先制攻撃を受け入れる用意があるかとの質問であるわけだ。チャ氏はこれに対して北朝鮮に対する先制攻撃の危険性を指摘して反対し、駐韓米国大使の内定が台無しになったわけだ。

  チャ氏の落馬以降明らかになった新しい事実を総合的にみると、トランプ政府は今までの観測より鼻血戦略をはるかに真剣で深刻に検討しているということが分かった。韓国メディアのインタビューに応じた米国内外交・安保専門家たちも「トランプ政府が鼻血戦略を具体的に議論しているのが確実だ」と口をそろえた。最近開かれた上院軍事委員会の聴聞会ではオバマ政府時代、国家情報長官(DNI)を務めたデニス・ブレア氏まで「北朝鮮がさらなる挑発に出る場合、制限的な報復打撃に出なければならない」と主張するほどだ。

  北朝鮮が平昌(ピョンチャン)冬季オリンピック(五輪)前日である8日に大規模な閲兵式を強行する場合、問題は大きくなるほかはない。米国務省は一昨日「(閲兵式が)行われないでほしい」と反対の意思を明確にした。だが、北朝鮮は閲兵式を取り消すどころか、核爆弾まで登場させる可能性を排除し難い。ややもすると平和五輪をを掲げた平昌五輪には冷や水を浴びせ、米国の対北朝鮮先制攻撃論には油を注ぐかもしれない。

  このように、いつ北朝鮮に対する先制攻撃が行われるか分からない状況で、韓米間不通の実状を見ていると心配が先に立つ。今回、チャ氏の落馬に対しても韓国外交部は公式に通知されたことがないという。外交部は昨日「米国が韓国との協議前に(チャ氏の落馬)報道が出たことに対して韓国側に了解を求めてきた」と明らかにした。だが、外交部はこのような奇怪な釈明の代わりに、壊れたアンテナから手入れして反省する必要がある。アグレマンまで送ったうえに、いつにもまして駐韓米国大使の存在が重要な時点でワシントンの気流がどう変わっているのか全く分からなかったとはあきれるばかりだ。

  それでも「韓米同盟は強固だ」と主張するなら、恥知らずなことだ。このような韓米間亀裂を放置すれば、いつ米国の鼻血戦略が強行されて最悪の「コリアパッシング」が起きるか分からない。当局はしっかりと韓米同盟の全般を再点検しなければならないだろう。国家の運命と国民の命がかかっている事案だ。
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