朴槿恵（パク・クネ）大統領は２日、中国の習近平国家主席に「今回の韓半島（朝鮮半島）の緊張状況を解消するために中国側が私たちと緊密に意思疎通しながら建設的な役割を果たしてくれたことに感謝申し上げる」と話した。朴大統領は北京の人民大会堂東大庁で開かれた習主席との韓中首脳会談で「北朝鮮のＤＭＺ（非武装地帯）挑発事態は、いつでも緊張が高まる恐れのある韓半島の安保の現実を見せた」としてこのように強調した。

習主席は「韓中両国は帝国主義の侵略と強占に相対して戦った」として「韓中両国が今後、世界の平和発展のために共に努力しなければならないだろう」と話した。

以下は朴大統領と習主席の首脳会談の冒頭発言。

▼習近平主席＝「尊敬する朴大統領、来ていただきありがとうございます。もう一度お会いできて光栄です。中国政府を代表して『抗日戦争および世界反ファシスト戦争勝利７０周年』に参加されたことを歓迎し感謝申し上げます。今日の経験について話してみようと思います。韓中両国は帝国主義の侵略と強占に相対して戦いました。ついに２つの民族は命を賭けて相対して戦い、解放を成し遂げました。もう一度朴大統領にお目にかかることになりうれしく思います。今日の朴大統領と私の協力によって現在の韓中関係は歴代最高の友好関係に発展しました。現在、韓中両国は政治、経済、貿易など多方面で協力関係を維持しており、民間交流も活発に行われています。朴大統領の支持のおかげで韓中両国は部分的に大きな成果を上げました。その例として韓中ＦＴＡの妥結と韓国のＡＩＩＢ（アジアインフラ投資銀行）加入などが挙げられます。今後、韓中両国は世界平和発展のために共に努力しなければならないでしょう」

▼朴大統領＝「習近平主席、お言葉ありがとうございます。再びお目にかかることになりうれしく、また今回の戦勝７０周年記念行事に参加することになり有意義に思います。まず７月のＩＯＣ総会で北京が２０２２年冬季オリンピック開催地に選ばれたことを心よりお祝い申し上げます。合わせて先月、天津市の国際物流センター爆発事故で多くの死傷者が出たことについて深い哀悼の言葉を再び差し上げながら、早期に被害が復旧するようお祈りします。これまで主席とは数回の首脳会談を持ちましたが今日の会談は終戦７０年と韓国の光復（解放）７０年であり、分断７０年を迎える歴史的な年に開催されただけに、その意味がより大きいものと考えます。２０世紀に両国が共に体験した患難之交の歴史が今日、両国の友情の大切な土台になっていますが今後、両国が直面するさまざまな困難を解決するためにもしっかり協力していけたらと思います。特に、少し前にあった北朝鮮のＤＭＺ挑発事態はいつでも緊張が高まる恐れのある韓半島の安保の現実を見せており、韓半島の平和がどれほど切実なものかを見せた断面でした。また韓中両国の間に戦略的協力と韓半島の統一が領域内の平和を達成するためにどれほど重要なのかも見せてくれたと思います。今回の韓半島の緊張状況を解消するために中国側が私たちと緊密に意思疎通しながら建設的な役割をして下さったことに対して感謝申し上げながら、韓半島の緊張が続いている現実で、今日の韓半島情勢について習主席と虚心坦壊に意見を交わせるように期待しています」