韓国「ゾンビもの」、海外で好評…K-POP・ドラマに続く韓流の主役なるか(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2019.02.13 16:09
ゾンビが走りはじめたのはダニー・ボイル監督の映画『28日後…』(2002)からだ。韓国型ゾンビがこれを借用した背景にはそれなりの理由がある。「興行負担が大きいブロックバスター映画で、ゾンビという普通ではない素材を扱っているため、最大限観客に親しみやすいやり方でリードしていかなければならなかった。流れが速くて、アクションがメインにならなければならなかった」。『新感染 ファイナル・エクスプレス』公開当時のヨン・サンホ監督の話だ。韓国では馴染みの薄いゾンビという素材を大衆に受け入れてもらいやすい形にしようとする努力が、韓国型ゾンビのカラーとしてその位置づけを確固たるものにしたといえる。『キングダム』のキム・ソンフン監督は「韓国人は物語の隙間に冷静だ」とし「『キングダム』はゾンビものに入っていく心理的な垣根を低くして、叙事とアクションの快感を加えるために気を配った」と話した。
ゾンビものが身近なジャンルになり、新たな試みも登場している。13日に公開される韓国のコメディ映画『奇妙な家族』(監督イ・ミンジェ)は忠清道(チュンチョンド)の田舎にゾンビが出没する騒動劇。ゾンビがケチャップをかけたキャベツを好物として食べたり、ゾンビに襲われた村の老人が若返るなど独特の設定を前面に出している。ゾンビとロマンスも芽生える。特殊メーク室のユン・ファンジク室長は「家族観客がターゲットなので、ゾンビの扮装を怖そうなものではなく、キャラクター状況によってはカラーレンズや保形物を使って神秘的でかっこよく見えるようにした」と説明した。
ゾンビもので「ゾンビの群れ」専門的に演じる俳優たちも生まれつつある。『奇妙な家族』のゾンビの動きを指導した振付師のイ・テゴン氏は「体をよく動かせる人が有利ということで、同じ時期に撮影された『猖獗』に同時出演したり、『新感染 ファイナル・エクスプレス』を撮ったりした人も何人かいた」と伝えた。『新感染 ファイナル・エクスプレス』に続き『キングダム』のゾンビの動きをデザインした振付け師のチョン・ヨン氏は「海外のゾンビものは難しい動作を俗にいうCG(コンピュータグラフィック)で処理している反面、韓国ではしっかりとトレーニング受けた俳優やアクションチームが多くの動作を自ら演じてリアリティを出している」と話した。