【コラム】新年に取り出したパン渓随録と100年後の韓国(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2017.01.02 11:55
「科挙試験というものは文章をつなぎ合わせるのにすぎない。そのため文章だけかき集めて覚えることに重点を置く」「学問と才能がひどく行動が正しくない者が推薦されれば推薦した者も国を欺瞞した罪を問う」「私欲に基づいた奴婢世襲制は天下の悪法だ。奴婢の数を減らし、労務賃を与えて雇用しよう」「王室財政を別にせず、国の財政を一元化する」「任務がない官職と無駄な官庁を廃止する」「朝野の士人は修養することに志があっても国を経営することに対しては志を立てられない」「土地制度を正せなければ社会構成員の大多数を占める農民の生活が安定せず、国が混乱に陥り政治や教育もおろそかになる」。
いまから360年余り前に出された国家改革案だ。疲弊した朝鮮を引き起こそうとする衷情から出た。隠遁した士人が出した。柳馨遠(ユ・ヒョンウォン)だ。朝鮮時代の民心の灯火と言えるだろう。