「北の対話提案→韓国の対応」に対する米国専門家の見解は

「北の対話提案→韓国の対応」に対する米国専門家の見解は

2018年01月05日07時58分
[ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]
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  「金正恩(キム・ジョンウン)の提案を熱望的に受け入れた韓国は平壌(ピョンヤン)に弱点をさらし、ワシントンには同盟結束の疑いが芽生えた」(エバンズ・リビア元国務省東アジア太平洋副次官補)

  金正恩北朝鮮労働党委員長の新年の挨拶が米国ワシントンの焦眉の関心事になった。その内容だけではない。それに伴う韓国政府の素早い対話の動きも一つにしてだ。

  これに関連し、北朝鮮の脅威に直接対応しているヴィンセント・ブルックス韓米連合司令官は4日、民主平和統一諮問会の招待講演で「北朝鮮が宥和ジェスチャーを見せて周辺国の摩擦を誘導している。警戒心を弱めてはいけない」と指摘した。

  平昌(ピョンチャン)冬季オリンピック(五輪)を契機にした南北対話の推進に関連し、米議会専門紙「ザ・ヒール」はこれとは温度差のある記事を載せた。国務省の特別顧問(不拡散・軍備管理担当)だったロバート・アインホーン氏とブルッキングス研究所上級研究員のマイケル・オハンロン氏の共同寄稿だ。2人は「平昌五輪を契機に北朝鮮を交渉テーブルに連れてくることもできる。韓米合同軍事演習の中断を受け入れることは難しいが、規模や時期の調整は可能」とした。金正恩の計算がどうであれ、ひとまず北朝鮮の対話提案を非核化交渉のきっかけづくりに利用しようという主張だ。

  だが、ワシントンでは金正恩の意図を疑う見方が強い。中央日報が北朝鮮専門家たちの意見を聞いてみた。

  ◆エバンズ・リビア氏(現ブルッキングス研究所上級研究員)元国務省東アジア太平洋副次官補=金正恩の新年の挨拶におけるメッセージは3つ。第一、核武装国家として認定を受けること。第二、韓米同盟の隙間広げること。第三、「値」を得て平昌五輪に参加すること。金正恩は米国に「お前たちは新しい現実(核保有国である北朝鮮)を受け入れる方法と北朝鮮の新たな役割に対処する方法を学べ」と命令したのだ。金正恩はソウルが北朝鮮の平昌五輪参加と対話再開を渇望していることを看破し、腐ったオリーブの枝をソウルに差し出し、ソウルはそれをつかんだ。ワシントンでは(同盟に対する)疑問が提起されている。

  ◆スミ・テリー(元CIA北朝鮮分析官)戦略国際問題研究所(CSIS)上級研究員=韓国政府が北朝鮮に(五輪参加を議論する)高官会談を提案したという事実のせいでワシントンが怒るとは思えないが、文在寅(ムン・ジェイン)政府が南北会談を越えて北朝鮮との関係改善のためにより多くのことをするのなら話は変わる。

  ◆パトリック・クローニン新米国安全保障研究所(CNAS)アジア太平洋安保所長=金正恩は何の対価も出さないのに韓国には譲歩を要求している。北朝鮮は核兵器と弾道ミサイルを大量生産していくが韓国は軍事力増強を自制するべきだというかたちだ。

  ◆スコット・スナイダー米外交協会(CFR)首席研究員=金正恩の新年の挨拶は韓米間の葛藤を誘導しようとする意図がある。金正恩が対話の目的を平昌五輪と9月9日の北朝鮮政権樹立70周年の2つに置いていることに問題があると考えている。つまり(五輪期間)数週間の(軍事演習の延期)調整は、米国が理解して受け入れると思われるが、北朝鮮は秋まで軍事演習の中断を要求する可能性が高い。

  ◆フランク・ジャヌージ・マンスフィールド財団理事長=金正恩の新年の挨拶はツイッターではない。慎重に考え抜かれたメッセージだ。文在寅政府の数多くの試みに初めて肯定的に反応した。新年の挨拶で金正恩が米国に対して激しい表現を使わなかったことも興味深い。北朝鮮が韓米を仲違いさせようとしているという分析は行き過ぎている。そのような証拠がなくてもそれが通念になってしまった。北朝鮮の対話提案はワシントンが歓迎するべきことだ。同盟を脅かすものではない。

  ◆デービッド・マクスウェル元ジョージタウン大学戦略安全保障研究センター副所長=金正恩が韓米同盟を分裂させて米軍を韓半島から追い出し、北朝鮮がより優れた戦力を持とうとしていることを念頭に置くべきだ。北朝鮮は(今回の新年の挨拶での提案で)韓国から何か物質的なものを得なくても、韓米同盟に亀裂を入れるという付随的な利益を得ようとした。韓米はこのような戦略に乗らないように、さらに協議を深めていくべきだ。

  ◆ブルース・ベネット米ランド研究所上級研究員=金正恩は国連制裁によって打撃を受けている。おそらく金正恩は五輪参加カードを韓国に与えればその対価を得ることができると考えているようだ。文大統領は韓米合同軍事演習に韓国軍を参加させないようにすることは避けなければならない。それが北朝鮮が望んでいることだ。
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