<文化が力だ>(5)3万ドル時代の生活の質…生活レベルを高める生活人文学(下)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2015.09.02 16:48
生活の質は「真の3万ドル時代」の必要条件だ。北欧では日常の人文学が生活の隙間を満たしている。スウェーデンは人口全体の60%が自発的に人文学サークルに参加するほどだ。スウェーデンで26年間過ごしたファン・ソンジュン慶南教育研究情報院長は「地域の隣人、職場の同僚と本を回し読みして討論する文化がスウェーデンでは自然な日常だ。それ自体が幸せな生活だ。幼い頃から本を読んで自分の考えを述べる文化が形成されている。人文学が生活の中に深く溶け込む背景だ」と述べた。
一言で人文学の力だ。その力は生活の質にとどまらない。例えば人文コードは韓国料理にも適用される。米ニューヨーク・マンハッタンで5年前に精進料理グローバル化行事が開かれた。韓国の各寺院の料理が盛大に準備された。仏教曹渓宗(チョゲチョン)は味と形にこだわった。ところがニューヨーカーの反応は違った。「私たちは飲食に込められたストーリーを期待していた。韓国の歴史と自然、その中に込められた哲学を味わいたかった」と語った。飲食に「人文解説」という料理材料が抜けていたということだ。韓国料理の味と形に劣らず、そこに込められた「哲学」も重要な吟味ポイントだった。