北朝鮮核実験の余波で国家安保に対する危機感がいっそう高まる中、386運動圏出身たちを中心にしたスパイ容疑の事件が明らかになり衝撃を与えている。公安政府によると民主労動党の元幹部を含め数人が具体的なスパイ疑いで調査を受けており、現職民労党事務副総長が彼らと連携していた疑いをかけられているというのだ。
金大中(キム・デジュン)政府以来韓国社会の理念が崩れながら公安政府がスパイを捕まえたというニュースは本当に「ニュース」だった。北朝鮮と連携した勢力たちが韓国側をゆさぶっているという感じは誰もが持っていた。しかし公安政府は手放しだった。結局、憂慮した事件が起こったのだ。
今回の事件は特別な側面を持っている。まず主要容疑者の大部分が1980年代、中後半に大学総学生会で活動した事実があるというのだ。80年代後半から90年代中盤まで韓国大学は主体思想派(主思派)というウイルスに感染した。いわゆるNL(National Liberation 民族解放)系列の変種だといえる主思派は、北朝鮮金日成(キム・イルソン)主席の主体思想を信奉または学習して韓国で米軍撤収と民族統一論議などを主要議題にして来た。こんなNL系列の学生運動は全大協と韓総連など学生運動指揮機構になった。そしてこれら核心運動圏で教育を受け、これら機構のために活動した活動家の中で、かなり多数が盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権の主要部分に進入しているのだ。