「裏切りの連続だった。政治的争いばかりで遺族のことは眼中にもなかった。」

セウォル号遺族対策委のキム・ビョングォン委員長（５０）は遺族が与野党のセウォル号特別法再合意案を拒否した理由は「政界の形態に不信が高まったため」と話した。２１日、ソウル・光化門（クァンファムン）広場の遺族集会テントで中央日報記者と会った場においてのことだ。

不信が積もったきっかけはセウォル号国政調査特別委の活動だった。キム委員長は「政治家は何もしなかった。証人採択だろうと（海洋水産部・海洋警察庁などの）機関報告であろうと遺族が詰め寄って初めて、ようやく無理強いされたかのように聞き入れる形だった」と話した。キム委員長は「そのような形の特別委活動が続いて不信と怒りが積もった」と付け加えた。「国調特別委に政治家が真心を持って臨んだならば（セウォル号特別法）再合意案でなく、それよりよくなかった１次合意案を持ってしても対話が可能だっただろう」とも話した。

キム委員長は「それでも先月７月中旬にセウォル号特別法立法請願書を出す時は期待を持っていた」と話した。遺族が先に言いだしたのではなくセヌリ党が先に「特別法を作る」と言ったからだったという。

「しかし、また口だけだった。立法請願をした後、セヌリ党と会ったが何も準備してこなかった。遺族と野党が『特別法にこういうことを入れてほしい』と作っていくと『これは良くてこれは駄目だ』と剪定作業のようにするばかりだった。」

キム委員長は「野党も切り捨てたいのが多くの遺族の心情」と伝えた。「１次、２次合意案を作る時に遺族の意見さえ事前に聞かなかった。そうしておいて合意案を持ってきて理解してほしい、同意してくれと言う」という理由であった。キム委員長は「信じることはできない政界が特検を構成するということを遺族が受け入れると思うか」、「それで捜査・起訴権を持つ真相調査委を設けようと言っているのだ」と話した。続けて「（捜査・起訴権を持つ真相調査委が）司法体系を揺さぶるというが、本当にそうなのか遺族と激しい討論してみよう。私たちの論理が間違っているとしたら、きれいにあきらめる」と付け加えた。


「証人採択・機関報告…セウォ讃号遺族が詰め寄って初めて聞き入れた」（２）