凍てつくロシア…韓国の自動車・電子メーカーに緊張(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2014.12.18 09:14
苦しいのはアップルも同様だ。アップルはロシアで「iPhone6」「iPhone6プラス」をはじめとするスマートフォンやタブレット製品のオンライン販売を中断した。ルーブルが急落し価格策定が不可能になったという理由からだ。現地生産のサムスンとLGのテレビも事情は厳しい。サムスン電子関係者は、「ロシアの金利が上がれば分割払いの金利も一緒に高まる。消費心理の萎縮で売り上げに悪影響が予想される」と話した。
企業が最も心配するシナリオはロシア危機により欧州の景気が萎縮し、欧州に対する輸出が打撃を受けることだ。スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)による来年のイタリアの成長見通しは0.2%だ。ところがロシアへの輸出が20%減ればイタリアの成長率は予測値の半分となる0.11ポイント下落する可能性がある。
欧州が再び揺らぐ場合、長い不況から抜け出す兆しを見せていた造船業況の回復も遅れかねない。大手海運会社の相当数が欧州に布陣しているためだ。石油業界関係者は、「そうでなくても収益性が落ちている状態なのに、ロシアのモラトリアムが起きればロシア産原油輸入と資金決済に問題が生じる」と話した。現代経済研究院のチェ・ソングン専任研究員は、「ロシアがモラトリアムの状況になれば韓国はロシア(-1.1%)より欧州(-1.8%)に対する輸出打撃が大きいだろう。この場合韓国の経済成長率は0.6ポイント下落するだろう」と予想する。