<セウォル号引き揚げ>漁業指導船に乗った家族、2キロの距離で作業見守る
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2017.03.23 08:11
セウォル号船体引き揚げ試験が行われた22日午前。取材陣を乗せた中国の引き揚げ企業、上海サルベージの作業支援船「深潜号」が全羅南道珍島郡(チンドグン)の孟骨(メンゴル)水道海域に到着した。波は穏やかだった。1.2キロ離れた引き揚げ試験作業現場のバージ船2隻が手のひらほどに見えた。どのような作業が行われているかは正確には分からなかった。ただ、現場の照明が明るく、作業が進行中であることは分かった。午後になるとバージ船周辺の船舶が10余隻から20余隻に増えた。海洋水産部の関係者は「作業支援船とセウォル号船体の油流出を防ぐ防災船がほとんど」とし「まだ引き揚げ試験中」と説明した。
セウォル号犠牲者の遺族40余人もこの日、遠くから作業状況を見守った。1600トン級の漁業指導船ムグンファ23号に乗ってだ。海洋水産部の公式ブリーフィングまで正確な状況を把握できず気をもんでいた。
また行方不明者の家族もこの日午前、船に乗って事故地点から2キロほど離れた海域に行った。檀園高に通っていた娘チョ・ウンファンさん(当時17歳)の母イ・クムヒさん(48)、弟ジェグンさん(当時53歳)と甥ヒョクギュ君(当時7歳)がまだ見つかっていないクォン・オボクさん(61)ら7人だ。ムグンファ2号に乗った家族は船舶内の会議室に設置されたテレビの生中継を通じて、セウォル号が1メートルほど海底から引き揚げられて本格的な引き揚げ作業にに入ったというニュースに接した。引き揚げが難しくなることを心配していた家族は「もう本当に引き揚げられるようだ」と安堵した。クォンさんは「3年間ずっと待ってきた。今日は必ずセウォル号が引き揚げられて、早く弟と甥を見つけて家に行きたい」と語った。