日本に劣らない韓国高級すし、その秘訣は?(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2016.09.28 14:50
1/2
静寂に包まれた落ち着いた「KOJIMA」のカウンター席。日本から空輸した樹齢500年のヒノキのバーカウンターの上に直接すしを置く。バーカウンターに置かれたすしはムラサキウニのすし。
◆平凡な最高級材料…単純さの極致/基本に忠実な「きよ田」の哲学がにじみ出る空間
8人掛けのカウンター席と個室3室がすべて、メニューもおまかせコース(夕方35万ウォン)ひとつだけの「KOJIMA」にはパク・ギョンジェ氏の哲学がそのまま現れている。パク氏が2004年に3カ月間、東京「きよ田」で研修を受けた時に学んだ教えだ。パク氏は「すしは単に目の前に握った一点のすしではなく、全身で感じる空間まで内包するものだと学んだ」と話した。時が宿ったインテリア、客に出す器物、数十年間すしを握りバーカウンターを守り’続けるパク氏のカリスマ、すし一貫が出てくるまでに経た試行錯誤に必要とした時間など、客が食堂に入って全身で感じる要素一つ一つを味として感じるということだ。そのため「KOJIMA」は職人と客の間の会話と表現を最大限自制して集中して静かにすしを楽しませる。カウンター席に座った客は同席者にもささやくように話しかけ、雰囲気の流れを途切れさせないように会話をする。パク氏は「騒がしい雰囲気では職人も職人が作るものを食べる客もすしに集中できないので最大限静かな雰囲気を追求している」と話した。原則的に顧客の写真撮影を禁じているのもこのような理由からだ。
すしも雰囲気ほどに単純だ。これまた「きよ田」の哲学を反映したものだ。「きよ田」研修時代、パク氏は毎日午前5~8時に魚屋、マグロ専門店、ウナギ専門店に向かった。8時ごろ市場に出てきた「きよ田」の職人・木村氏と落ち合い、一緒に食材を購入して店に戻り、その日の仕事を始めた。パク氏はこの時、経験を通じて魚を見る目を育てた。パク氏は「『きよ田』は最も良い材料だけを使うという哲学を持った店だった。種類の頭数を合わせるようと適当な材料では妥協しなかった」とし「同じおまかせでも昨日出したものと今日出したもので種類の数が違っていた」と回顧した。