【グローバルアイ】米国務長官の海上阻止はPSIとは違う

【グローバルアイ】米国務長官の海上阻止はPSIとは違う

2017年12月05日16時49分
[ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]
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  レックス・ティラーソン米国務長官の「海上阻止(Maritime Interdiction)」構想は世界的な拡散に対する安全保障構想(PSI)より1991~2003年イラク原油輸出遮断と似ている。第1次湾岸戦争以降、国連安全保障理事会の制裁履行のために米国が主導した16多国籍海軍はイラクの60キロメートルにも及ばない海岸線から始めて狭いペルシア湾の端にあるホルムズ海峡まで1000キロメートルを阻止した。12年間多国籍軍は3000回以上イラクを行き来する船舶の乗船・検索作戦を行った。ティラーソン長官の提案も韓半島(朝鮮半島)の東海(トンへ、日本名・日本海)・西海(ソヘ、黄海)、南海上で北朝鮮貨物船の捜索を行うというのが基本的な目的だ。

  だが、イラク海上遮断と基本的な目的と活動内容が類似していても北朝鮮に対する海上阻止作戦がはるかに難しい。米海軍研究所(USNI)によると、イラクは制裁対象である原油をタンカーに移動させるほかはなかったが、北朝鮮は海道以外にも中国とロシアに陸路交通が開かれている。また、北朝鮮は直線基準で東・西海岸線だけで1000キロメートル以上となり、数十港湾と水路を持っている。これを24時間監視するためには、必要な艦艇および監視資産の規模はペルシア湾よりはるかに大きいものでなければならない。

  また、北朝鮮と戦略的関係である中国・ロシアがそれぞれ西海と東海で北朝鮮を助ける場合、制裁を回避する余地ははるかに大きくなる。夏には東海・オホーツク海を経てロシア北極航路を通じて欧州はもちろん、アフリカまで到達することができる。実際、8月には北朝鮮船舶が砕氷船なしに北極航路を通過してノルウェーまで貨物を運送したこともあるという。

  対北朝鮮海上阻止の国際法的根拠は9月15日に採択された国連安保理決議案2375号だ。決議案は制裁違反の証拠があり、船積地の同意があってこそ北朝鮮を行き来する貨物船の捜索を可能にする代わりに、捜索を拒否する場合は武力使用は許さなかった。中国・ロシアが最後まで反対したためだ。これを受け、ティラーソン長官は今月25日、国連安保理全体会議に参加して強制検索権を確保するために直接説得に出る。

  問題はティラーソン長官が国連とは別に、カナダなど韓国戦参戦国連司令部16カ国と韓国・日本の参加で海上阻止を推進しながら韓国政府を選択の分かれ目に立たせたという点だ。北朝鮮が「PSIの参加は対北朝鮮宣戦布告」と脅威しながら2009年5月2回目の核実験直後、PSIの加入まで6年はかかったような南南葛藤が再演されるということだ。今は同盟国を対象に時間をかける場合ではない。ハーバート・マクマスター国家安保補佐官が「毎日戦争の可能性が大きくなっている。時間があまりない」というのは大げさではない。海上阻止は制裁局面の最後になる可能性がある。

  チョン・ヒョシク/ワシントン特派員
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