韓中、THAAD葛藤にも実利優先… 3600億人民元の「外貨安全弁」守る(2)

韓中、THAAD葛藤にも実利優先… 3600億人民元の「外貨安全弁」守る(2)

2017年10月10日09時01分
[ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]
comment
0
share
このエントリーをはてなブックマークに追加
mixi
  外貨準備高の減少も防げる。市場の心理的安定も期待することができる。IMF(国際通貨基金)救済金融に伴う政策改訂条件(Conditionality)がないのも各国が通貨スワップを好む理由だ。

  1997年に通貨危機を経験した韓国政府には、外国為替セーフティネットである通貨スワップが必要だった。2008年世界金融危機の衝撃は韓国も例外ではなかった。外貨流動性危機説も取り沙汰された。国内金融市場もパニックに陥った。高まった危機感を一気に吹き飛ばしたのが通貨スワップ協定だった。

  同年10月30日、米国と300億ドル規模の通貨スワップを締結した。続けて日本や中国ともそれぞれ300億ドルの通貨スワップ協定を結んだ。市場は安定を取り戻した。金融危機の衝撃を防ぐ「安全弁」の役割を確実に果たしたと言える。

  韓国が各主要国の中央銀行と通貨スワップ協定を結ぶことは簡単なことではなかった。米国は協定締結に消極的だった。日本や欧州連合(EU)・スイスなど先進国と協定を結んだ。李明博(イ・ミョンバク)元大統領の自叙伝『大統領の時間』によると、姜万洙(カン・マンス)当時企画財政部長官が「韓国が保有している米国国債を売れば通貨スワップがなくても危機管理は可能だ」と圧迫して、ようやく米国が通貨スワップ締結に同意した。

  日本が冷たい態度を示すと、まず中国を攻略した。人民元の国際化を推進しながら各国政府と攻撃的に通貨スワップ協定を結んでいた中国の扉を叩いたのだ。謝旭人・中国財政部長に「韓中通貨スワップが基軸通貨としての第一歩になりえる」と説得し、40億ドル規模の通貨スワップを300億ドル(1800億人民元)に拡大した。中国が動くと、日本も立場を変えて300億ドル規模の通貨スワップを締結した。

  韓中通貨スワップは2011年3600億人民元に拡大した。2014年に3年延長した。韓日通貨スワップは欧州財政危機拡散の可能性の高まりを受けて、2011年10月に1年で一時で700億ドルまで増えた。韓日通貨スワップ規模は2013年7月に100億ドルまで減った後、2015年2月に終了した。今年初めに通貨スワップ再開を協議したが、日本が慰安婦少女像の設置を問題視して一方的に交渉終了を通知して白紙化した。

  韓国銀行は「韓国の外国為替制度と外国為替市場」という報告書で「通貨スワップは世界金融危機に伴う国内金融市場不安の早期収拾と国家信用格付けの肯定的評価に役立った」と明らかにした。2011年11月、国際格付け機関フィッチは韓国の格付け見通しを安定的かつ肯定的に上方修正し(A+)、その根拠の一つとして中国などとの通貨スワップ規模の拡大を提示した。

  これまで韓国経済のファンダメンタルズは安定していた。外貨準備高が8月末現在で3848億ドルに達し、経常収支黒字も66カ月連続で続いている。外貨準備高に対する短期外債比率も6月30.8%で、97年(286.1%)に比べると大きく改善された。

  このような状況で、韓中通貨スワップは心理的安定効果もある。対外経済政策研究院のユン・ドクリョン上級研究委員は「国内総生産(GDP)に対する外貨準備高や二国間通貨スワップなど4項目で構成された『グローバル金融セーフティネット(GFSN)』水準を評価すると、韓国はシンガポールに次いで準備が整った国であると評価されている」とし「韓中通貨スワップは心理面での安全装置という性格が強い」と述べた。

  建国(コングク)大学金融IT学科のオ・ジョングン教授(韓国金融ICT融合学会長)は、最近開かれたシンポジウム「通貨危機20年-評価と政策課題」で「通貨危機に再び見舞われた場合、現在保有している外国為替(3848億ドル)に加えてさらに831億ドルが必要」とし「外貨の流動性を確保するためにはドルベースの通貨スワップ締結が重要」と述べた。

韓中、THAAD葛藤にも実利優先… 3600億人民元の「外貨安全弁」守る(1)
【今日の感想】この記事を読んで・・・
興味深い
悲しい
すっきり
腹立つ
役に立つ

今日のイチオシ記事