【時視各角】極秘「南北米会談」が実現していれば=韓国

【時視各角】極秘「南北米会談」が実現していれば=韓国

2017年12月05日16時11分
[ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]
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  先週木曜日から2日間、英ロンドンで対外秘のミーティングがあった。国家情報院傘下の国家安保戦略研究院と英王立国際問題研究所(チャタムハウス)が共同開催した行事だった。韓国側の出席者は文正仁(ムン・ジョンイン)大統領統一・外交・安保特別補佐官。当初、出席者のリストには北朝鮮側代表、そして米国務省のジョセフ・ユン北朝鮮担当特別代表が含まれていた。ところが北朝鮮側が直前に欠席を通知した。先月29日の「火星15」弾道ミサイル発射を控えてのことだった。するとジョセフ・ユン代表も出席を取り消した。文正仁補佐官が企画、国家情報院が演出した「南北米3者秘密会談」構想はこのように消えた。実現していれば北核問題の版図を変える画期的な事件になっていたかもしれない。

  北朝鮮はなぜ出席しなかったのか。欠席の通知は火星15発射の予告編だった。すなわちミサイルを発射するのに、その前に会談をしても効果はないという判断からだ。当分は対話の席に出ないという、あるいはまだその時期ではないというメッセージだ。米国も変わらない。もうホワイトハウスまで届く射程距離1万3000キロのミサイルが登場したが、突然、北朝鮮と向き合うことはできなかったはずだ。こうした点で今回の火星15発射は「ゲームチェンジャー」だった。

  よくオバマ政権の「戦略的忍耐」を何もしなかったという意味で「ノーアクション(No Action)、北朝鮮の挑発のたびに瞬間的に制裁案を出して終わるトランプ政権を「リアクション(Reaction、反射的対応)」と表現する。文在寅(ムン・ジェイン)政権もオバマ政権の政策とあまり変わらないようだ。要約すると、「北朝鮮アクション、米国リアクション、韓国ノーアクション」だ。

  青瓦台(チョンワデ、大統領府)の「文在寅-トランプ」電話会談後の発表が代表的な例だ。「大気圏再進入、終末段階誘導、核弾頭小型化の3つの側面が立証されずICBMと見なすことはできない」という言葉に、米国政府・議会・専門家は首をかしげる。あるホワイトハウス担当記者は「強盗が塀を越えて庭に入ってきたが、『まだ家の中には入っていないのでもう少し待ってみよう』というのと変わらない」と話した。米空軍ICBM統制将校だったブルース・ブレア・プリンストン大教授に尋ねると、3つの技術を習得したかどうかという論争は意味がないという。「習得していなくてもすぐに習得するため」ということだ。これまでの韓国の「無刺激戦略」に北朝鮮が一度でも呼応したことがあっただろうか。ノーアクションは北朝鮮のアクションばかり呼んだ。米国との連携を阻害した。北朝鮮が狙うものだ。

  実際さらに気にかかるのはトランプ大統領の暴走本能を抑えてきた「MT(マティス国防長官、ティラーソン国務長官)コンビ」の去就だ。先週浮上したティラーソン長官更迭説をトランプ大統領はひとまず否認した。しかし風前の灯火だ。マティス長官が「ティラーソン長官を更迭すれば私も退く」と談判し、かろうじて乗り越えたというのが定説だ。対北朝鮮強硬派の手に国務長官の席が移れば、マティス長官が孤立する。マティス長官までが退けば事実上ゲームは終わりだ。明確な北朝鮮ビジョンがないトランプ大統領は極端に向かう公算が大きい。なんとかそれ以前に転機を作らなければいけない。

  一部では、金正恩(キム・ジョンウン)労働党委員長が来年の「新年の辞」で核・ミサイルモラトリアム(暫定中断)を宣言するという「希望」を提起する。最大の、いや最後の局面転換機会になる可能性がある。しかしその一抹の可能性もティラーソン長官が残ってこそ可能だ。マティス長官が動いてティラーソン長官の更迭を阻止した理由もそのためだろう。プレーヤー北朝鮮に合わせなければならない悲しい現実だ。金正恩委員長の「ワンマンアクション」に振り回された2017年が暮れていく。力の均衡を変える、リアクション・ノーアクションを越える大胆な「2018アクションプラン」を青瓦台は果たして持っているのだろうか。

  金玄基(キム・ヒョンギ)/ワシントン総局長
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