【コラム】大統領さえ交代すればすべて良くなると?=韓国(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2017.02.24 15:18
西欧社会が今年も尋常でない。昨年の英国の欧州連合(EU)離脱国民投票、米国のトランプ大統領当選など、驚く出来事を主導した「大衆の風」が依然として激しい。3月15日に総選挙が行われるオランダでは、極右自由党のウィルダース党首が先週「オランダの街を不安にするモロッコ人のゴミを片づける」という憎悪発言で選挙運動を始めた。市民を自分側と他人に分け、他人に分類された対象を差別して呪う分裂主義・差別主義・憎悪主義の「極右三拍子」がそろう。欧州で最も寛容的で開放的といわれた国で「路上の対決」が堂々と繰り広げられている。
4、5月に大統領選挙(1次と2次投票)があるフランスでは、極右国民戦線のマリーヌ・ルペン党首が支持率1位だ。伝統の政治勢力である左右派の候補らは次々と欠陥が表れ、指示の拡張にブレーキがかかった。ルペン候補は移民者追放と欧州連合(EU)解体を主張する。EU創設主導国のフランスで「自己否定的」な声が強まっているというのだから当惑する。
9月に総選挙が行われるドイツでも反難民・反イスラムを強調する極右政党「ドイツのための選択肢」が躍進している。ドイツはユダヤ人・ジプシーなどに対するナチスの憎悪という「国家犯罪」を反省し、欧州の尊敬される国に変身した。そのような国で極右勢力とは。