【噴水台】失敗の価値=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2018.09.14 16:04
「私はアインシュタインよりもピカソのような学生がいい」。崔在天(チェ・ジェチョン)梨花(イファ)女子大学客員教授の「誠実な失敗者」論だ。崔教授はこの2人の天才的才能発現過程が違うことを野球選手にたとえながら説明する。アインシュタインが打率などは気にせずどんどん場外ホームランを打つ選手だとすると、ピカソは数えきれないほど多くの短打を打っているうちに満塁ホームランのような決定打を飛ばすようになった選手だとする。周辺の若い科学研究者の中に「ホームラン」(成功)を一度も打てないまま「めちゃくちゃな短打」(失敗)だけを打って自虐的になっている人々に、途方もない多作のピカソになれとアドバイスしているのはこのためだ。失敗を乗り越えて絶えず挑戦しようということだ。崔教授なりの「失敗学」だ。
失敗から学ぼうとする試みを学問として確立したのが失敗学だ。日本では失敗学を深く掘り下げる学者が多い。失敗学会事務局長の関西大学の飯野謙次教授もその一人だ。昨日、訪韓を控えた飯野教授に電子メールを送り、「失敗」について質問した。「失敗はさらに高いところに移動できるチャンスを与えてくれます。失敗は時間が経てば総合的に『プラス』です」。だから彼は失敗の価値を強調する。「失敗の価値は知らなかった弱点に気づかせてくれ、それを克服する構造を作ってくれることです。そうすれば、弱点はこれ以上弱点ではなくなります」