【中央時評】政権5年を占う文在寅大統領の100日(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2017.05.17 14:43
方向と速度。リーダーの成敗を左右する変数だ。文在寅(ムン・ジェイン)大統領の方向は「改革」と「統合」。方向と同じくらい文大統領に重要なのは速度だ。時間に余裕はない。緊急な課題があちこちにある。自分を選択しなかった58.9%に早期に信頼を与えなければいけない負担もある。通常、新しい大統領には6カ月のプライムタイムが与えられる。2月末の就任から9月の通常国会までだ。主な公約を整え、最初の秋の国会で立法・予算の支援を図る。新大統領と野党・メディアのハネムーンが6カ月である理由だ。しかし文大統領に与えられた「黄金期」は100日ほどだ。無駄に過ごせば少数与党の議会の逆風と来年の地方選挙の渦に巻き込まれる。その後の5年間は順調に進むとは考えにくい。改革であれ統合であれ、勢いがある時がカギだ。
ベンチマーキングすべきはフランクリン・D・ルーズベルト米大統領(1933-45年在任)の就任初期だ。ルーズベルト大統領は前任のフーバー大統領が招いて放置した暗黒の大恐慌をそのまま受け継いだ。1933年3月4日の就任当時、失業率は25%を超え、国内総生産(GDP)は30%も下落した。20%以上の銀行が閉鎖した。ドイツのヒトラーと日本が野心を表した多発性危機の時期だった。共和党の保守大統領が崩壊させた国を受け継いだ民主党の進歩大統領だった。危機克服の動力は、障害者だったルーズベルト大統領が国を立て直そうと始めた「就任100日作戦」だった。この期間、ルーズベルト大統領チームは多くの創意的・改革的政策を出した。