「大きな対外衝撃が発生しなければ、Ｓ＆Ｐは早ければ３年以内に韓国を格上げすることも可能だ」。

格付け機関スタンダード・アンド・プアーズ（Ｓ＆Ｐ）のキムエン・タン・アジア太平洋地域格付け担当常務は５日、ソウルファイナンスセンターで開いた記者懇談会で「韓国の格付けを楽観的に見ている」とし、このように述べた。Ｓ＆Ｐは韓国の格付けを上から４番目に高い「ＡＡ－」とし、格付け見通しも「安定的」と評価している。

タン常務はこうした評価の理由に安定的な経済成長と対外指標、高い家計所得などを挙げた。タン常務は「景気の減速で一部の先進国がマイナス成長をしているが、韓国は安定的に成長している」と強調した。続いて「韓国は経常黒字を維持するなど対外指標が良好であるうえ、家計所得水準も高いほう」と述べた。

タン常務は韓国の経済状況を脅かす要素もあるが、格付けには影響を及ぼさないと評価した。タン常務は「北朝鮮問題はすでに韓国の格付けに反映されているため、北朝鮮のミサイル発射などが韓国の格下げにつながったりはしないだろう」という見方を示した。

最近Ｓ＆Ｐが中国の格付け見通しを「安定的」から「ネガティブ」に引き下げたことについては「中国の経済構造改革がゆっくりと進行している点を反映したものであり、中国の経済成長率が急激に低下するという意味ではない」と説明した。