【社説】失敗に終わったデノミ…岐路に立つ北朝鮮
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2010.03.15 09:23
10日で北朝鮮がデノミを断行してから100日が過ぎた。中国丹東現場取材を含む中央日報の総合評価によると、現在の北朝鮮経済状況はデノミ以前に比べて大きく悪化していることが明らかになった。何よりも殺人的なインフレが住民に深刻な苦痛を与えている。デノミ直後1キロ20ウォンだったコメの価格が600-800ウォンと30-40倍に上がった。当局が市場を閉鎖し、住民保有貨幣を‘強奪’したため、住民がコメをはじめとするすべての財貨を手中に握っているのが最も大きな要因だ。餓死者が出て、民心が荒々しくなり、結局、当局がお手上げした。禁止していた市場取引と外貨使用をまた認めた。一国の政策が100日という短い間に水の泡となったのだ。
状況がここまで悪化したのは、北朝鮮が生活必需品などに対する十分な供給を確保せずにデノミを強行したためだ。しかし根本的には市場を抑制して計画経済を強化するという政策方向自体が間違っている。北朝鮮の経済難は計画経済の非効率性と国際的孤立の強化、閉鎖的で対決的な対外政策などが複合的に作用した結果だ。しかし北朝鮮当局はこうした問題点を解消するところから経済難の克服案を探すよりも、「自力更正」「自国方式」という時代錯誤的な方向で政策を推進してきた。このため効率的な回復案が出てこない。