ナノ画素vs有機発光…サムスンとLG、高画質テレビで対決(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2016.09.28 11:33
例えばがん細胞にくっつく蛋白質を作った後に量子ドットを入れてレーザーを当てるとどうなるでしょうか。光が出てがん細胞の位置と大きさを簡単に示せるでしょう。光を吸収する量子ドットの性質を活用すれば太陽電池の効率もさらに高められるそうです。量子ドット、驚きませんか?
動植物のような生命体から得られる物質を「有機物」といいます。さらに簡単には「炭素が含まれた物質」と定義したりもします。1950年代に科学者がとてもおもしろい現象を発見しました。電気を流すと光を出す性質を持つ、私のような「発光有機物質」が存在するという事実を知ることになったのです。87年にコダックの技術陣が合成有機物に正極と負極の電流を流して光を出す構造を開発し、これは現在の有機EL技術の根幹になりました。その後90年代から産業界では発光する有機物をディスプレーに使おうとする試みが起きました。そうするうちに2012年にLGエレクトロニクスが世界で初めて有機物を利用した55インチの有機ELテレビを作り出しました。薄膜トランジスター(TFT)に有機物で作ったR・G・B素子を付けて光を出し、この光がカラーフィルターを通過して補正される方式を開発するのに成功したのです。