韓経:「受注の崖」抜け出す造船、高付加価値船舶で競争力高めよ=韓国(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2017.05.17 13:08
雇用創出が最も重要な国政課題になっている。造船海洋産業は構造調整のために大規模失業問題を触発したが、世界市場が回復基調に転換する時は最も速く最も多くの雇用を創出できる産業でもある。4月基準で月間輸出が71億ドルを超える過去最大の実績を見せたのに続き合計34万CGT(標準貨物船換算トン数・12隻)を受注し、国別受注量1位を、それも世界の船舶発注量の約45%を占めたという記事は造船海洋市場回復に対する期待を高めている。しかし希望を持つにはやや早いようだ。
輸出はオーストラリアのガス田開発と生産に必要な世界最大規模の海洋プラントなどを引き渡した結果であり、最近の受注量1位もこれまでの実績と比較するとそれほど大きなイシューだったとは言えない。もちろん詳細に見れば最近の受注実績で韓国の造船海洋産業の底力をうかがうことはできる。韓国は自国海運会社の老朽船舶を親環境船舶に置き換えれば1GT(総トン数)当たり1500元(約2万4677円)を支援する中国のように政策的に創出された多くの内需物量がなく、世界的規模の海運産業が自国の造船会社に着実に船舶を発注してきた日本のように高い内需割合もない状況で造船会社自らの競争力だけで受注した物量という点からだ。
韓国の造船海洋産業はまだ排他的な競争力を持っているものと評価されている。しかし3月末の金額基準で船種別受注残高構成を見ると、韓国は海洋プラントとLNG船の割合が相対的に高いという点を除けば韓日中の建造船種ポートフォリオが非常に似てきたということがわかる。その背景を見れば日中両国の政策的需要と内需の影響がそのままあらわれる。受注残高の50%以上をばら積み船で満たした中国と日本は2015年からばら積み船市場が大きく萎縮するとすぐに発注の空白を自国発注の超大型コンテナ船とLNG船で満たした。LNG船と1万5000TEU(1TEUは20フィートコンテナ1個)以上の極超大型コンテナ船は日本の場合、全量が自国の海運会社の発注物量だ。特に正栄汽船は海運会社として世界で初めて2万TEU級コンテナ船を自国の今治造船に発注した。中国は自国の海運会社間の合併により世界4位規模に浮上したコスコシッピングが極超大型コンテナ船の大部分を発注した。