起亜(キア)自動車が第1四半期737億ウォン(約95億円)の営業損失を記録した。昨年の第1四半期に322億ウォンの黒字を出したのを最後に第4四半期連続赤字が続いている。売上高も3兆8506億ウォンで昨年同期より12.2%、前四半期より24.4%減った。すると流動性危機説が流れ、株価が連日下げた。中国、スロバキア、米国ジョージアなどに相次いで国外工場を増設しているが、市場はこれをむしろ危険と見たわけだ。起亜車は4日、ソウル汝矣島(ヨウィド)証券先物取引所で企業説明会を開き、こうした見方を払拭させようと力を入れた。チョ・ナムホン起亜車社長は「第1四半期営業赤字は生産ライン調整による」とし「第2四半期には黒字に変わる」と言った。
◆実績悪化の根源は差別化不足=起亜車は今年の初めヨーロッパ戦略のための“シード”の販売開始と在庫累積で外国法人の販促費が増えた。チョ社長は資金圧迫説に対して「国外投資で流動性が与えたことは事実だが、国外工場が完工されお金を稼いでくる2009年から事情はよくなるだろう」と述べた。しかし、証券界では起亜車の競争力を問題視する見方がある。ブランド認知度が十分でないまま国外進出を急いだのではないかという指摘だ。特に現代(ヒョンデ)自動車と製品差別化が十分でない状態で、相対的にブランド認知度が低い起亜車は本来の価格をつけにくい構造だというのだ。現代車と起亜車は同級車種で国外市場を共有し、現代車がよく売れれば起亜車販売が難しくなる「自分の肉を削って食べる」現象がよく現われる。自動車業界でいう「カニバリゼーション(Cannibalization)」だ。