【コラム】南北が争えば他国に利益を与える
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2015.01.12 11:22
光復(解放)70年、分断70年。今年韓国で最も多く使われる単語だろう。光復は祝福だが分断は恥ずかしい現実だ。分断は離散家族に70年間涙を流させ、3年間の朝鮮戦争は分断を固定化した。中国と台湾も国共内戦で1927年から1949年まで22年間にわたり激しく戦った。両国は1950年以降80年代後半まで韓国と同じように互いに反目していた。だが、現在は年間900万人が往来し、貿易規模は2000億ドルに達する。南北は依然として消耗的な対決構図の中で暮らしている。対決のために私たちが忘れているものがある。南北が争い続け他国に利益を与えてばかりいるということだ。
最近会った中国の事業家戸建平氏は水産業に従事する人だ。彼は中国の水産物が環境汚染で問題が絶えないため北朝鮮から水産物を輸入することにした。そこで北朝鮮との協議の末に東海(日本名・日本海)に漁船を供給し北朝鮮の漁師が漁獲した水産物を半分ずつ分け合うことで合意した。その水産物のうち主なものは韓国から消えつつある“国民魚”のスケトウダラだ。戸氏にも問題はあった。漁船をどこで手に入るのかだった。戸氏は口コミを頼りに探した末に日本の船舶会社から老朽化した漁船20隻余りを購入した。日本の船舶会社は交渉を急ぐ戸氏に老朽化した船舶を高値で売りかなりの利益を上げたという。韓国はスケトウダラをほとんどロシアから輸入している。南北が協力すれば共同で安く食べられる機会を逃している残念な現実だ。