【社説】弱者を大事にするという政策が庶民の雇用惨事をもたらすアイロニー=韓国

【社説】弱者を大事にするという政策が庶民の雇用惨事をもたらすアイロニー=韓国

2018年11月15日15時53分
[ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]
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  「雇用政府」を標ぼうした文在寅(ムン・ジェイン)政府の雇用状況が月ごとに最悪の記録を更新している。昨日、発表された統計庁の10月雇用動向成績表も例外でなかった。10月の失業者は97万3000人で、1年前より8万人近く増加した。10月基準では通貨危機による影響が消えなかった1999年以降最も多くの数値だ。失業率(3.5%)も10月を基準として13年ぶりに最高となった。政府が前面に出した雇用率も9カ月連続で下落した。金融危機以来最長期間だ。

  注目すべき点は、最低賃金の引き上げによる影響を最も多く受ける業種で雇用が大幅に減ったということだ。卸・小売業(-10万人)、宿泊・飲食店業(-9万7000人)、事業施設管理・支援・賃貸サービス業(-8万9000人)が直撃弾を受けた。この業種は零細自営業者や臨時勤労者、日雇い労働者など社会的脆弱階層が集まっているところだ。庶民と弱者のためという所得主導成長政策がかえって彼らに苦痛を与えるアイロニーが続いている。

  一方、税金を注ぎ込んだ「政府主導雇用」は増えた。代表的な財政投入型雇用である保健業および社会福祉サービス業の従事者は10月に限って約15万9000人増加した。全体就業者の増加幅が6万4000人で前の3カ月より少し改善されたが、財政投入で創り出した雇用でなければマイナスを記録するところだった。

  このような状況にも政府は政策の失敗を認めていない。文在寅大統領が国会の是正演説で所得主導成長基調の維持を明らかにした中で、第2期経済チームである洪楠基(ホン・ナムギ)副首相兼企画財政部長官候補者と金秀顕(キム・スヒョン)青瓦台(チョンワデ、大統領府)政策室長も同じ意向をにじませた。暗鬱な雇用数値を毎月確認しながらも誤った政策を固執するのは無謀な独善に他ならない。所得主導成長の副作用に対する指摘は国内専門家だけが言っていることではない。国際格付け会社ムーディーズは韓国の成長率展望を引き下げ、「国内の政策的不確実性」を否定的要因の一つに挙げた。最低賃金の引き上げ、週52時間勤労制、法人税の引き上げのような政策が外部悪材料の否定的効果を高めて雇用にも悪影響を及ぼすという忠告だ。

  洪楠基氏は「経済の活力向上を通じて雇用創出の余力拡大が急がれる」とし、これを来年度の経済政策方向に盛り込むと話した。しかし、政策基調に対する根本的な見直さない限り、「焼け石に水」のような財政投入に終わる可能性が大きい。税金で「講義室に火を消すこと」のような雑務水準の雇用をつくるのではなく、民間企業に活力を吹き込んで質の良い雇用をつくる案を講じる必要がある。

  文大統領は就任直後、執務室に「雇用状況版」を設置して「直接関わる」と約束した。しかし、客観的な数値は反対の方向に向かっている。所得主導成長という検証されていない理論にこだわり、経済が厳しくなると経済第1期チームの「ツートップ」を更迭した。だが、人を交代するだけでは効果がない。誤った政策が変わるべきだ。
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