【コラム】報復カードに手をかける日本政府…民間では「断交」まで議論(2)

【コラム】報復カードに手をかける日本政府…民間では「断交」まで議論(2)

2019年04月10日07時23分
[ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]
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  --過去、中国とも尖閣(中国名・釣魚台)諸島問題で最悪の葛藤が生じたことがあるが、その時よりも深刻か。

  「直接比較は難しい。ただ、日中葛藤は中国共産党が戦略的に管理をするので状況が破局に突き進むまで放置はしないとみていて、実際にそうなった。だが、韓日葛藤は感情的な側面が強く、どのように流れるか分からない。そのためもっと危険だ」

  --最近の葛藤は従来の歴史葛藤とどのように違っているか。

  「韓日両国社会の質的変化と国際秩序に対する認識の違いなどが複合的に作用して現れた構造的結果という点でだ。朴槿恵(パク・クネ)前大統領が天安門の望楼に登ったことから分かるように、中国の台頭という巨大な変化をどのように受け入れて対応するのかに対する認識と戦略が韓日両国で根本的に違う。これが韓日関係を遠ざけている遠心力として作用している」

  --政治的経済的要因はないだろうか。

  「最近20~30余年間、韓国は経済成長で国際社会の比重ある国になったという自負心を持つようになった。日本はその間、『失われた20年』の景気低迷と東日本大震災を経験して自信を失った。このような状況を食い込んで執権したのが安倍政府だ。両国の国民の心理的変化が韓日関係に変化を起こした一つの要因だ。進歩-保守の陣営対立がきっ抗した韓国の政治状況も韓日関係を難しくしている。進歩-保守対立が大韓民国正統性の根元に対する歴史論争につながりながら韓日関係にも影響を及ぼしている」

  現地取材を通じて感じたのは、韓国を見る日本朝野の見方が過去とは全く違うというのが事実だったことだ。「断交」という極端な用語が政治家と時事評論家の口にのぼることからしてそうだった。このような雰囲気が韓国政府には加減なしでそのまま伝えられているかどうか気になった。ソウルで会った政府当局者の話はこうだ。

  「韓国政府も日本の動向を時々刻々注目している。外交部では日本が報復する可能性があるという報告を上げている。産業通称資源部など経済部署では日本がそんなに簡単に報復措置を持ち出せないという意見のほうが優勢だ。青瓦台の判断もほぼ同じのようだ」

  判断の根拠は簡単だ。今、韓国メディアに登場しては消える▼ビザ免除の撤回▼送金制限▼就職制限などの報復カード--は日本にも打撃を与えるのが明らかなためだ。たとえば、年間800万人の韓国人が日本を訪ねて観光収益を引き上げているが、入国ビザ免除を撤回すれば日本観光業界にブーメランになって返ってきかねないということだ。ところが他の関係者の口からはやや意外な言葉が続いた。

  「青瓦台や経済部署の判断が合っていてほしいが、外交部の報告通りその反対の可能性にも注意を注がなければならない。ところが今、そのような声を傾聴する雰囲気ではない。そうでなくても間違った慰安婦合意を作ったとして『積弊』の烙印を押された外交部が、そのような意見を強く提示する立場でもない。また、誰であろうと外交部の意見に肩を持ったら『親日派』と言われるのが関の山だ」

  この言葉が事実ならば明らかに問題だ。韓国政府はわずか3年前、隣国の報復の可能性に対する予測を読み誤った事例がある。2016年高高度ミサイル防衛(THAAD)配備決定を控えて中国の報復可能性が提起された。当時、朴槿恵政府の内部報告書の結論は報復の可能性が低いという方だった。「ニンニク紛争(2000年)の時とは違い、中国は世界貿易機関(WTO)加盟国になり国際規範を遵守する国になった」というのが政府が提示した理由だった。その後、どのような結果が起きたのかはすべての国民が見守ったとおりだ。

  日本が報復カードを取り出して韓日関係が破局に突き進む事態を望む者は誰もいない。そのようなことが起きないように冷静な状況判断の下、韓日関係を再設定するための外交努力を傾けなければならない。折しも日本では新しい時代「令和」が始まろうとしている。

  イェ・ヨンジュン/論説委員

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