【コラム】2人の「狂人」の手に任された韓半島(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2017.10.09 11:37
12年ぶりに平壌(ピョンヤン)を訪問した米国人ニコラス・クリストファー氏は「ワシントンと平壌でともに強硬派が主導権を握っているのが根本的な問題」とし「北朝鮮軍部の人たちは外交官を『米国と仲間の臆病者』と嘲弄する」と伝えた。彼が目撃した平壌の街には北朝鮮のミサイルが米国議会を打撃して星条旗を破るポスターや看板があった。ニューヨークタイムズで1980年代から記事とコラムで北朝鮮問題を扱ってきたクリストファー氏は「イラク戦争直前の2002年にイラクを離れながら感じたのと同じ前兆を平壌を離れながら感じた」と述懐した。
トランプ大統領と金正恩(キム・ジョンウン)労働党委員長はお互い「狂人(madman)」と呼ぶ。実際、2人は狂っていない。相手に恐怖感を与えて譲歩を勝ち取ろうとする「狂人理論」が狂ったふりをさせているだけだ。この理論はアイゼンハワー大統領が韓国戦争(朝鮮戦争)停戦協定を締結するために中国と北朝鮮を相手に初めて適用し、ニクソン大統領がベトナム戦争を終えるためにソ連を相手に使った。核攻撃が威嚇手段だった。共和党から改革党に、民主党に、そして再び共和党に党籍を変えるほど一貫性のないトランプ大統領は過去の理論で、むやみに「瀬戸際戦術」をとる金正恩委員長と勝負している。