【コラム】青年失業?狭い韓国で競争せず国外に出よ(2)
ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版2016.08.08 13:12
「その通りだ。韓国の中高年層はみんな知っている。どの家にも、どの事務室にも東洋鋼鉄の製品がないところはなかった。取り引きしていた良い会社が法定管理に進んだので私が死に物狂いで買収した。この過程では私を良く評価してくれた主取引銀行の助けが大きかった。次第にポートフォリオを広げいまでは主力業種が鋼鉄ではなくアルミニウムだ。そこで会社名をアルミニウムコリア、すなわちアルコに改名したのだ。アルミニウムはエコ素材だ。ボーキサイトが原料で100%再生が可能だ。大量生産のおかげで安い金属と認識されているが、1860年代にナポレオン皇帝は最上流貴族にはアルミニウムの食器セットを、身分が低いお客には純金のナイフとフォークを出したという記録がある。きらびやかな過去がある金属だ。強くて軽いので航空機や自動車産業で脚光を浴びている。富裕国に行くほど需要が多い代表的な先進国型非鉄金属だ」
――製造業が厳しいという。サービス業・金融業に人材が集まる。
「私は製造業信奉者だ。創造経済、そんなものは好きではない。製造業をさげすむ昨今の世相はとても危険だ。産業化世代の末弟が聞かせる苦言だ。製造業を無視してはならない。製造業は糟糠の妻と同じだ。糟糠の妻がしっかりしていればコンテンツ産業でも何でもその次の何かを追求できる。ドイツを見てみよ。多くの経済危機の中でも屈せずに持ち堪えているのではないか? 製造業の力だ。世界の隠れたチャンピオン、小さな巨人のドイツ製造業がいまの剛健なドイツを支える力になっている」