青瓦台で文大統領に会った元老「四面楚歌を知るような表情だった」
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2019.05.09 08:20
「文在寅(ムン・ジェイン)大統領が成功しなければいけないと思って強く話した。『していることは正しいが、成果がない点は変えるべきです。そうしなければ政権に致命打となります』と。ところが大統領の言葉はなかった。そして最後に『最低賃金、週52時間労働で社会的な葛藤があるだろうが、より大きな枠組みの社会的合意を成し遂げていかなければいけない』と短く述べた。『自分の道を進んでいく』というと印象を受けた」。
文政権に友好的な知識人に分類されてきた宋虎根(ソン・ホグン)POSTECH(浦項工科大)教授。2日に文大統領の招請で青瓦台(チョンワデ、大統領府)で開かれた「元老との対話」に出席した当時のことを尋ねると、首を横に振った。「大統領が礼儀上でも『いい話を聞いた』と言えばよかったが、『それは違う』と言って話を切ったりした。何のために呼んだか。執権2周年を迎えて傾聴するジェスチャーだけを見せたのではないかと思う」。
金大中(キム・デジュン)政権で国家情報院長を務めた李鍾賛(イ・ ジョンチャン)氏は「韓日関係が心配だ」と指摘した。ところが文大統領の反応は「日本が慰安婦・徴用問題を政治的に利用している」というものだった。宋虎根教授は「驚いた。慰安婦・徴用は逆にこちら(文在寅政権)で利用しているのではないか。こんな幽体離脱話法があるとは」と語った。李洪九(イ・ホング)元首相も「韓日関係に対策はなかった」とため息をついた。「『政治的利用』などという発言をするほど我々の立場ばかり不利になるが、大統領にはそういう認識がなく、韓日葛藤を解決する首脳会談の話もせず、心配になった」。