－－人口関連調査の結果を見ると２０～４４歳の中国既婚者の希望する子供は１．９３人だ。最初から１世帯あたりの子供数の制限をなくす用意はないか。

「２００４～２００６年に私たちは人口専門家３００人を招いて人口発展戦略を研究した。その結果、長期的に安定した人口を維持するためには１世帯あたり１．８人の子供が必要だった。家庭の８０％が娘と息子をどちらも望むという調査結果も出てきた。このためには１世帯あたりの平均子供数が３．０２人にならなければならない。これは人口の総体的管理の面で無理だ。現在の１世帯２人っ子政策が定着すれば人口が１３億７０００万人から２０２０年には１４億３０００万人に増え、２０３０年のピーク（１４億５０００万人）に達した後、次第に減少して２０５０年には１３億８０００万人になるとみている」

－－－１世帯２人っ子政策の今後のスケジュールは。

「全人代（国会格）の常務委員会で関連法を改正して付属規則などをつくったので今月１日に全面的な施行に入った」

－－出産奨励のために考慮中の政策があるか。

「妊婦と乳児健康サービスのシステムを全面的に改革する。全国的な妊婦と乳児サービスの標準管理はもちろん有事の際に備えた先進国型の応急救護システムを構築する。また産婦人科に勤めるすべての医療人材に対して大々的な教育訓練を実施し、国家出産サービスの質を先進国レベルに引き上げる。職場内の男女差別を全面的に禁止して女子社員の出産後の休暇と復職を保障する仕組みをつくる。このほかにも２人っ子家庭に対する経済的・行政的支援を強化して２人目の子供の就学前教育を支援する予定だ」

◆李斌＝遼寧省出身。吉林大学を卒業後、吉林省副省長（２００１～２００７年）と安徽省長（２０１２～２０１３年）を経た。経済学博士の彼女は中国共産党の最高意志決定機構である中央委員会委員（２０５人）で次期政治局員（２５人）入りが有力な女性指導者だ。


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