【社説】世紀の談判まであと一日…「一度きりの機会」の前に立った金正恩委員長
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2018.06.11 11:02
トランプ米大統領と北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長が6・12米朝首脳会談を2日後に控えた10日、シンガポールに到着した。「世界で最も多忙」な米国大統領と国際社会に一度も姿を現したことがない北朝鮮の首脳が2日前に到着したのは、双方ともに今回の会談に向ける関心と努力がどれほど大きいかを象徴的に見せている。世界が注目する歴史的な会談であるうえ、会談が朝(12日午前9時)から開かれるという点を考慮し、事前の準備時間を十分に確保しようということだろう。両首脳の早い到着は、会談の核心議題をめぐり米朝間の協議が終盤まで難航している結果とも解釈できる。
トランプ大統領は会談を控えて米朝首脳間の終戦宣言と国交正常化の可能性など各種ニンジンを提示しながらも、「会談がうまく進行しなければ会談場を出ていく」とムチに言及することも忘れなかった。シンガポールに向けて出発する直前にも「北朝鮮を偉大にする機会は二度と来ないだろう」とし「(金正恩委員長には)一度きりの機会(one-time shot)」と述べながら北朝鮮の非核化決断を促した。このように直前まで圧力が続いている点からみると、北朝鮮の非核化問題は12日に両首脳の直接談判を通じて結果が出る公算が大きい。